J1清水エスパルスは27日、ホーム・鹿島戦(31日)に向け三保で公開練習を行った。DF吉田豊(35)は今節、ピッチに立つとJ1通算350試合出場の節目を迎える。

プロ18年目のベテランは試合当日に行われるエスパルス総選挙のイケメン部門連覇と、4試合ぶりの勝利を含めた「個人3冠」を達成し、スポットライトを浴びることを宣言した。

 清水の頼れる兄貴分が記念の一戦で主役をさらう。J1で349試合出場を積み上げた吉田は「ホームで達成できれば記憶に残る。自分たちはピッチで結果を出すのが仕事。感動や勇気を与えるプレーを出せれば」と言葉に力を込めた。

 08年に静岡学園から甲府に入団。以後、清水、鳥栖、名古屋でキャリアを重ね23年からは再び清水でプレーする。現チームではMF乾貴士(37)に次ぐ年長。だが偉ぶることなく時に“いじられ役”にもなってもり立てている。「若い時は自分を良く見せることにフォーカスしていた。今も自分という部分は失っていないけど、チームが勝つために何が大事か考えるようになった。大人になりましたね」と自負する。

 今季は春先にフル回転した後、一時故障で離脱したが夏場に復帰。前節の福岡戦(23日、0△0)は1人少ない後半43分から出場し、アディショナルタイムも含め約10分を締めて役目を果たした。「しっかり守れたことは良かったけど、次は勝ち点1ではなく3を取りに行く」。鹿島はリーグ4戦負けなしで2位。一方、清水は3戦勝ちなしで13位に停滞している。「流れを変えるにはセットプレーでしっかり取る。辛抱強く焦らず基本に忠実にやれば自分たちの時間は来る」とベテランらしく説いた。

 当日はクラブのイベント「エスパルス総選挙」も行われ、ファン投票で選ばれるイケメン部門の2連覇もかかる。「勝って(350試合と選挙と)個人3冠を取っちゃう」とニヤリ。プレーでもマスクでもサポーターを魅了し、個人記録に花を添える。(武藤 瑞基)

 ◇内定 ユース所属のMF土居佑至(18)、MF針生涼太(17)の来季トップ昇格が内定したと25日、発表。

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