◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 4月に育休から復帰した。1歳と3歳の母親。

子供は高祖父からもらった徳島県のキャラクター・すだちくんのぬいぐるみを取り合い、朝から晩までケンカをやめない。仲裁するのも疲れた。「けんかするほど仲がいい」という言葉にすがる毎日だ。

 先日、不仲芸人の代表といわれたお笑いコンビおぼん・こぼん」が登壇した映画「ダマガール」の舞台あいさつを取材した。薄暗い壇上。話し始めると止まらない大ベテランに会場がパッと明るくなった。

 私も笑いながら取材していた。ふと気づいた。2人の服装がそっくりだ。白いボタンがついた淡いブルーのジャケット、ズボンはダークカラー。シャツはおぼんが白色、こぼんが黒色。衣装? それとも相談して似せた? スマートフォンで「おぼん・こぼん 衣装」と検索したが、目の前の服装は出てこなかった。

 どうしても気になった。失礼を承知で舞台あいさつ後、トイレから出てきた初対面の2人に声を掛けた。「本日は衣装ですか?」。聞きながらよく見ると、ジャケットの色やポッケの縁取りが少しずつ違う。名物マネジャーは「衣装じゃないです。今日は舞台あいさつだからラフな格好で。合わせたわけでもないです」と説明。おぼんも「おそろいに見えた?」とニヤリと笑った。

 衣装でもない。相談してスタイリングしたわけでもない。それでも似た格好で来た。長いケンカから和解した結成60周年の大ベテラン。

なるほど、「ケンカするほど仲がいい」は本当かもしれない。(芸能担当・水野 佑紀)

 ◆水野 佑紀(みずの・ゆき) 2017年入社。2度の育休を経て、芸能担当に復帰。

編集部おすすめ