日本サッカー協会は28日、米国での2連戦となる国際親善試合メキシコ戦(9月7日)、米国戦(10日)に向けた日本代表メンバーを発表した。FIFAランキングは日本が17位に対しメキシコは13位、米国は15位。

メキシコ戦が行われるオークランドはヒスパニック系住民が多く、米国戦が行われるコロンバスも当然ホームチームのファンが多いことが予想され、ともに完全アウェーの雰囲気の中で戦う可能性が高い。

 森保ジャパンにとって、約2年ぶりとなる“アジア外”での試合。森保一監督は「想像、想定の段階ですけど(アジア予選と)強度が変わってくるかなと思います。(アジア)最終予選の対戦相手はどちらかというと組織的に守備をして、そこからカウンター狙いというところがあったと思います。メキシコにしてもアメリカにしても、おそらくよりプレッシャーをかけて戦ってくると。特に初戦のメキシコは、個々の局面で激しくバトルを挑んできて、そこから試合の流れをコントロールできるように、ゴールを向かってくると思う」と話した。

 今回対戦するメキシコ代表は、東京五輪の3位決定戦で日本を破ったハイメ・ロサーノ監督(46)が指揮。CONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)の王者を決める25年7月のゴールド杯では決勝で米国を破り、10度目の優勝を果たしている。主力は同大会で最優秀選手に輝いたフェネルバフチェMFエドソン・アルバレス、昨季までオランダ1部フェイエノールトでFW上田とチームメートだったミランFWサンティアゴ・ヒメネスら。伝統的に高い技術を誇り、現在のチームはオールコートのプレッシングで主導権を握る攻撃的なスタイルを持つ。

 また米国代表も、25年ゴールド杯では決勝でメキシコに敗れたとはいえ準優勝。トットナムやパリSG、チェルシーなどを指揮した経験を持つアルゼンチン人のポチェッティーノ監督(53)が指揮を執る。

クリスタルパレスでMF鎌田のチームメートでもあるDFクリス・リチャーズや、ボーンマスMFタイラー・アダムス、ミランFWプリシッチらが主力だ。現在は24年9月に就任したポチェッティーノ監督の下、数多くの選手をテストし、組織的な守備から速い攻撃につなげるスタイルを試行中とみられる。

 長期離脱中のDF冨安、伊藤、町田や、負傷で招集外となったMF守田や田中ら、中核メンバーを欠く中で臨む米国遠征。指揮官は今回招集した代表経験の少ない選手たちの成長を期待し「最終的に誰がW杯本大会でプレーできるかは、その時の現実に立ってみないと分からないと思って準備しています。私も含めてチームスタッフも一戦一戦、結果責任がある。その中で選手と同様に長期的な目標は持ってもちろん戦いますが、短期的なところをどれだけ突き詰めてやるか、生き残りをかけてやれるかは選手と同様スタッフも同じ。そこに関しては、常に目の前の現実しかないかなと思っています。チーム作りの土台を広げながら、最強最高のチームをW杯本大会に作れるようにと思って活動してきたので、これからもその気持ちをもって1回1回の活動でベストを尽くしたい」と話した。

【招集メンバー】

▼GK早川友基(鹿島)、大迫敬介(広島)鈴木彩艶(パルマ)

▼DF長友佑都(FC東京)、荒木隼人(広島)、板倉滉(アヤックス)、渡辺剛(フェイエノールト)、安藤智哉(福岡)、瀬古歩夢(ルアーブル)、関根大輝(Sランス)

▼MF/FW遠藤航(リバプール)、伊東純也(ゲンク)、南野拓実(モナコ)、三笘薫(ブライトン)、小川航基(NEC)、前田大然(セルティック)、堂安律(フランクフルト)、上田綺世(フェイエノールト)、町野修斗(ボルシアMG)、佐野海舟(マインツ)、久保建英(Rソシエダード)、細谷真大(柏)、望月ヘンリー海輝(町田)、鈴木唯人(フライブルク)、藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)

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