◆明治安田生命J2リーグ 第28節 熊本1―0富山(30日、富山県総合運動公園陸上競技場)

 18位のカターレ富山は、0―1で17位のロアッソ熊本に敗れて3連敗を喫し、6戦勝ちなしとなった。17位と18位のJ3自動降格ラインを挟んでの対戦だったが、この敗戦で熊本とは勝ち点7差と広がった。

ゴール裏スタンドには、「残留」と書かれた巨大横断幕が掲げられ、7145人の観客が大声援で後押ししたが、その願いは届かなかった。試合後、選手たちが挨拶に行くと、一斉にブーイング。ゴール裏では多くのサポーターが居残る中、キャプテンの吉平翼(27)は「必死でつかんだJ2を手放したくない。みんなの力が必要。俺にはそれしか言えない」と涙ながらに訴えた。

 その後も納得のいかないサポーターに対して、安達亮監督が、その場で緊急ミーティング。サポーターの代表からは〈1〉球際で体を張っていない選手がいると感じる〈2〉メラメラと野心を持っている選手を使って欲しい〈3〉降格が見えてきている中、どうやって10試合で取り返すのか、などの質問が飛んだ。安達監督は「このサッカーで良いのか、毎日、自問自答している。今日はスタイルを変えて勝ち点を狙ったが、球際で弱いことは自分でも思っている。ただ、選手や私も手を抜いている訳ではなく、現場は我々に任せて欲しい」と話した。さらにサポーターのブーイングや不満に対し「これだけ多くの人が応援してくれて、いろんな感情があるのは当たり前。罵声やブーイングも構わないし、いろんな声が聞けることは幸せ。

毎回、試合に来てくれて、反応してくれるのは有り難いです」と胸の内を語った。

 試合は、序盤から熊本の厳しいプレッシャーに苦戦し、ボールをキープできず、パスミスも目立つ中、前半33分にはシュートブロックからのこぼれ球を拾われて失点。ボールを支配される時間帯も多かった。後半は何度もクロスボールを上げたが、攻撃陣とタイミングの合わない場面が連続。シュート数は12対11と上回ったが、課題の決定力不足が最後まで響いた。得点数はリーグワーストタイの22得点で、最近3試合で得点は1点のみ。安達監督は「チャンスで慌てる場面も多く、冷静になれるかどうか。セットプレーの質を上げていくしかない」と前を向いた。

 今季リーグ戦は28試合を消化し、残り10試合となった。「(勝ち点などを)計算しても、対戦相手を考えても、自分たちのやることは変わらない。毎試合、一戦必勝でベストを尽くしかない。それだけです」と指揮官。

サポーターの思いを受け止めながら、残りリーグ戦に挑む。(中田 康博)

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