◆明治安田 J1リーグ▽第28節 神戸1―0横浜FM(30日・ノエビアスタジアム神戸)

 神戸が、MF武藤嘉紀の今季初得点で奪った1点を守り抜いて勝利をつかんだ。守っては本拠戦120試合目となるクリーンシートを達成。

順位は暫定2位に浮上した。

 横浜FMのキックオフで始まった一戦。ロングボール主体の押し込む神戸らしいサッカーで流れを握り、約4か月ぶりに同時のスタメン出場を果たしたMF武藤嘉紀、FW大迫勇也らが攻撃のリズムを生み出した。その一方で、MF植中朝日、FWジョルディクルークス、FW谷村海那、FW宮市亮が絡む相手の強力攻撃陣を抑えることもポイント。前半、数回CB2人の間でボールを受けられるシーンもあったが、主将のDF山川哲史は「動きだしを特長にしているのは試合前から情報として入っていた。もう少しピンチになるまでに防げれば良かったですけど、シュートまでいかせるところは少なかったと思います」と、冷静に対応。出方を見ながら防ぐと、徐々に中央での危ないシーン自体も減り「オフサイドを取りに行くというよりかは、相手がはっきり出ているところ以外はぎりぎりのところは着いていこうというのを給水タイムに2人で話した。そこははっきりつけるようになったと思う」と、ピンチの芽を摘み続けた。

 両SBのDF酒井高徳、DF永戸勝也も含めた連係、GK前川黛也の好セーブもあり、公式戦3試合ぶりに無失点勝利を挙げた。山川は「ここ最近失点が続いていたので、まずは1回ゼロで抑えられたのは結果的にも自信がつく。これを基準にもっと相手のチャンスを減らしてよりゴールの確率を下げたい」。複数失点にいたっては、5月31日の柏戦(三協F柏)から数えて、10日の町田戦(Gスタ)1度のみ。

FW宮代大聖、MFエリキを含めた前線の力はさることながら、粘り強い守備陣がチームの安定感を支えている。

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