11人組グローバルボーイズグループ・INIのインタビュー企画、第9弾はキラキラアイドル担当の尾崎匠海(26)。15日に終了したバンテリンドームナゴヤでの3DAYS公演には「MINI(ファンの総称)の皆さんも満足してくれたと思う」と笑みを浮かべた。

尾崎匠海&藤牧京介(INI)として出演した長崎での音楽フェスには「2人のステージは初めてだったから緊張した」とも。「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」(日プ2)で号泣した時の心境や俳優業、メンバーの話も聞いた。

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 ドーム公演はハード、ソフト面とも6月までのアリーナツアーから一新されたステージだった。新たなセットに加え、メンバーがバンドを組んだり、さまざまなユニットでファンを魅了した。

 「オープニングは結構、派手に作り込んで、光を使った演出も広いドームならではの醍醐(だいご)味があったと思います。今回、導入したスライド式の『ムービングステージ』のおかげで、遠くで見ているMINIの皆さんの近くまで行けたのが良かった。雄大とのユニットも楽しんでいただけたと思います(笑)」

 ―佐野とユニットを組んだ経緯は。

 「振り切ったモノがやりたくて、それが雄大と一致した感じです。『YOU IN』という片思いの曲を、ミュージカルみたいにやりたくて、僕たちがMINIに告白するみたいな演出を作っていただきました。INIってカッコいいイメージが強いので、かわいくて『キャー』みたいなのも一つの味になったんじゃないんでしょうか」

 ドーム公演に先だって、6日に尾崎&藤牧として音楽フェスに参加した。

 「2人でライブに出させてもらうのは初めてだったので、長崎のフェスは新鮮でした。普段は11人でパフォーマンスする分、2人だったのでボリューミーな内容でしたね。

結構なプレッシャーの中でやらせていただきましたが、ファンの方もたくさん来てくださって、いい環境で歌わせてもらったので、僕らもステージを堪能できました」

 尾崎は日プ2でデビューを勝ち取ったが、道のりは試行錯誤の繰り返しだった。

 「高1で芸能活動を始めましたが、しばらくやって事務所をやめました。無所属になってから、割と大きい韓国系の事務所さんから声がかかって、オーディションのファイナルから参加しました。結果、落ちちゃったんですけど、世界規模の事務所だったので、何か悔しくなっちゃって…。そこから『世界を目指せるようなグループに入りたい』と。それで日プ2の告知を見て『これが最後の挑戦』と思って応募しました」

 オーディションでは忘れられないシーンがある。ポジションバトルで、センターとして自覚が足りないことをトレーナーから指摘され、過去に誹謗(ひぼう)中傷を受けたことがトラウマとなり、本当の自分を出せない悩みを泣きながら吐露したのだ。

 「あの時の課題がダンスで、センターに立候補しました。それまで真ん中を任されたことがあんまりなくて、自信もない中でパフォーマンスしたら先生たちにセンターの自覚がないことを見抜かれました。そこで自分が出せない理由(過去のトラウマ)が明白になりました。普通に生きていたら、あんな熱量でぶつかってくれる人はいないし、先生方には本当に感謝しています」

 当初は14位だった順位も、その後は常に10位以内をキープ。直近順位8位でファイナルを迎えた。

 「8位って結構、微妙だったんで、自信は持ちつつも不安はありました。順位は10位から発表されて9、8位と進んで『諦めたら選ばれない』と思ってましたが、7、6位と呼ばれるうちに『なるがままになれ』って感じに…。だから5位で呼ばれた時には本当にうれしかった。ちょっと解放されたって感じで体がフワッてなりました。これでプロとしてデビューできる。やっと船に乗れた気がしました」

 デビュー後は俳優としても活躍。昨年は「アンメット ある脳外科医の日記」「ライオンの隠れ家」の2作品に出演している。

 「俳優は自分とは違う人生を歩めるのが面白さです。年に1本は出たい気持ちはありますね。出させていただくドラマでは尊敬できる俳優さんばっかり。皆さんプロフェッショナルで、それぞれ役者としての型みたいなモノを持っているので、とっても勉強になります。根本には『歌を届けたい』という軸はありますが、ドラマに出させたいただいて、楽しいと思えてきたところでバランスをとって、どっちもやっていきたいですね」

 人懐っこいナイスガイの本質は熟慮の人だ。

行動に移すまでは時間がかかるが、決めたら一直線。熟慮が過慮とならずに進化してほしい。(国分 敦)

 ◆尾崎 匠海(おざき・たくみ)1999年6月14日、大阪府出身。26歳。ポジションはメインボーカル。グループ一の愛されキャラで、イジられることも多い。俳優としても活躍中。趣味はアニメ、漫画。身長173センチ、血液型O。

 ◆尾崎匠海が見たメンバー◆

 ▼池﨑理人(24)「理人は人に対してリスペクトを持って接してくれる優しい人。それにアーティストとしての才能がある」

 ▼木村柾哉(27)「柾哉君はリーダーとしてINIを引っ張ってくれる。結構おちゃめだけど、誰よりもメンバーを見ている」

 ▼後藤威尊(26)「威尊はデビューしてから自分の見せ方をより研究しているし、誰よりもストイックに練習しているのがすごい」

 ▼佐野雄大(24)「雄大は自分の色を出そうと、今はバラエティーに出たりしている。

自分の強みを生かした活動をしていると思う」

 ▼許豊凡(27)「豊凡君とは初期の頃は距離が少しあった気もするけど、徐々に本当の自分をさらけ出してくれるようになりました」

 ▼髙塚大夢(26)「大夢の歌はリスペクトしています。滑舌がよくて高音の伸びもいい。声にいろんな色を出せるのが彼の武器」

 ▼田島将吾(26)「たじ君は得た知識をすぐにアウトプットできる人。性格的に自分と似てて、突き詰めて考えたいタイプだと思う」

 ▼西洸人(28)「西君はクリエイティブの天才。音楽を通して自分の意見を言っていて、この人から学べることはいっぱいある」

 ▼藤牧京介(26)「京介の声が好き。彼のような声を持っている人はなかなかいない。あと地頭がいいから何でも

器用にこなす」

 ▼松田迅(22)「迅はパフォーマンスの見せ方がうまい。人懐っこい性格で、誰とでもフレンドリーに接することができる」

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