10月1日スタートの脚本・三谷幸喜氏、主演・菅田将暉、共演・二階堂ふみ神木隆之介浜辺美波フジテレビ系新「水10」ドラマ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(水曜・午後10時)の主題歌がYOASOBIの書き下ろし提供曲「劇上(げきじょう)」に決まったことが21日分かった。

 同作は1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で三谷氏の半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。

1984年といえばバブル経済期の前夜にあたる時代。数年後、日本は未曽有の好景気に溺れていく。大人たちは夜な夜な繁華街で羽振りよくお金をばらまいた。渋谷は若者文化の中心地として活気づき、「SHIBUYA109」や「渋谷PARCO」はカルチャーの発信地として多くの若者でにぎわった。手にスマホはなく、人々はいつも前を見ていた―。

 浮き足立つ世相の一方で渋谷の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩と挫折、時に恋模様もあった。不器用ながらも、生きることに一生懸命な“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、時に激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた「1984年」という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描いていく。

 日本中に笑いと感動を届け続ける希代のヒットメーカーが25年ぶりにゴールデン・プライム帯民放連ドラの脚本を手がけるということで、早くも話題沸騰中の同作。菅田、二階堂、神木、浜辺始め小林薫、坂東彌十郎井上順ら若手からベテランまで実力派キャストが集結する。

 そして、注目作の主題歌情報がついに解禁。“小説を音楽にするユニット”として世界を駆けるYOASOBIが書き下ろし楽曲「劇上」を提供することが決定した。

 YOASOBIは2019年11月に公開したデビュー曲「夜に駆ける」が公開直後から瞬く間に注目を集め、国内の各種配信チャートでも1位を席巻、現在、ストリーミング累計再生回数は史上初となる12億回を突破している。

 今回提供の「劇上」はドラマ作品と真摯(しんし)に向き合い、“この世界は舞台であって、人間はみんな役者である”というテーマを軸に紡がれた楽曲。10月1日に結成6年を迎えるYOASOBIにとって初の試みとなるコンポーザー・Ayaseのボーカル参加も実現。YOASOBIの“いま”を詰め込んだ、新たな挑戦にして特別な楽曲に仕上がっている。YOASOBIが連続ドラマへ楽曲提供するのは今回が初めて。今回の楽曲は三谷氏の私小説「劇場ものがたり」を原作に制作されたもので音源は10月1日の初回放送内で初解禁となる。

 主題歌情報が解禁となったこの日、都内の映画館で三谷氏、菅田を筆頭に豪華キャスト陣が登壇する完成披露試写会イベントを開催。突然、スクリーンにYOASOBIのふたりがビデオメッセージで登場し、本作の主題歌を手がけることを発表。観客席からは悲鳴にも似た歓声が上がり、大きな拍手が鳴り響いた。

 ◆YOASOBIコメント

 「音楽という形でこの作品に携わらせていただき大変光栄に思っております。楽曲を制作しながらワクワクして、このドラマがどんな仕上がりになっているのか私たちも楽しみにしています。この『劇上』は三谷さんがお書きになった自伝の小説が原作になっています。全力でドラマにお力添えできるように頑張ろう、という意気込みで作らせていただきました。

事前に台本を何度も読ませていただきましたし、レコーディングも何回も録りました。何回もミックスチェックし、歌詞も何度も書き直しました。そして、“この世界は舞台であって、人間はみんな役者である”というシェイクスピアの思想とも向き合い、いろいろと思考を巡らせて難航もしましたが、今のYOASOBIに出せるアンサーを最終的に出すことができて満足しています。ドラマと一緒に楽しんでいただけたらうれしいです」

 ◆プロデュース・金城綾香(フジテレビ第1スタジオ)コメント

 「初めてデモを拝聴した時に、なんて贅沢(ぜいたく)な時間に立ち会わせていただいているんだろうと、胸が震えました。ドラマの舞台は1984年で、そこで上手く生きていけずにもがいている人々の物語なのですが、毎日を一生懸命生きているのは2025年の私たちだって何にも違いはないんじゃないかと思わせてくれる曲です。スタイリッシュでかっこいいのに、この曲から香ってくるのは泥臭さや汗とか、そういう人間の匂いでした。主題歌に合わせたエンディング映像も収録しました。ぜひ曲と合わせて本編でご覧いただきたいです!」

編集部おすすめ