ホームの鹿島はC大阪を3―1で下し、3連勝で首位をキープした。先制されたが、FW鈴木優磨(29)を切り札として投入した後半に勝ち越し。
後半から出場した鈴木、チャブリッチ、松村ですらも、バタバタとピッチに倒れ込んだ。鹿島は試合終了の笛が鳴るまで、気を抜くことなく戦った。鬼木達監督(51)は「気持ちのこもったゲーム。最後の最後まで走りきってくれた」と誇った。
0―1の前半31分、先制点献上のPKを与えた知念が汚名返上の同点弾。連戦のため先発を外れた鈴木を投入した後半には、8分にレオセアラが勝ち越し点を挙げ、23分には投入1分後のチャブリッチと松村でダメ押し点を奪う“鬼木マジック”も発動した。
敵地で苦しみながらも浦和を破り、首位に立った前節のインタビューで、鈴木は厳しい言葉を並べた。「こんな情けない試合じゃ優勝は無理」「もっと主導権を握らないと厳しい」
最終節で首位を明け渡した17年シーズンの歴史的V逸を知る副主将の言葉は重い。
鈴木は「他会場は関係ない。自分たちが勝ち続けて、勝手に相手がプレッシャーを感じてくれればいい。みんな目の前の試合に集中している」。追われる立場の鹿島に、慢心も驕(おご)りも、油断もない。(岡島 智哉)