◆明治安田 J1リーグ▽第32節 C大阪1―2京都(28日・ヨドコウ)

 リーグ3位の京都がC大阪に競り勝ち、4試合ぶりの白星を手にした。首位・鹿島には勝ち点5差。

曺貴裁(チョウ・キジェ)監督は「全員で勝った勝利。監督として非常にうれしく思う」と、勝ち点3を誇った。

 試合開始から球際の攻防が激しく繰り広げられた。前半13分には、FWラファエルエリアスがプレスをかけた際に右足を巻き込まれる形となり、約10分後にMF山田楓喜と交代。リーグ2位の得点数を誇るエースをアクシデントで欠く形となったが、勢い変わらず攻め込んだ。

 同44分には2試合ぶりの先発となったMF松田天馬が得点。後半12分にはCKから追いつかれ、カウンターなどで押し込まれる時間帯もあったが「あそこで『優勝』という文字を忘れていたらおそらくやられていましたが、彼らは僕が思っている以上に優勝したいと思ってピッチに立っていることがはっきり分かった」と、同30分にはFW長沢駿とMFレオゴメスを同時に投入するなど攻めの姿勢を保ったままはね返し続けた。

 すると同42分。山田のCKから長沢が頭を合わせて勝ち越し。途中交代の采配も的中し、そのまま試合終了となった。9月に入ってからの直近3試合は勝利なしだったが、12日の広島戦(1△1、Eピース)、23日の町田戦(1△1、サンガS)はいずれも試合終盤に追いついて積み上げ、「負けなかった」勝ち点1。この日も縦パスで攻撃のリズムを作り、守備でもC大阪が誇るブラジル人FWたちを封じたDF宮本優太は「この3試合前からなかなか勝てなくてしんどかったですけど、これまで積み上げてきたものがウソをついていないなというのは改めて感じた」と、粘ってこじ開けた勝利を誇った。

 試合後、指揮官は「泣いても笑ってもあと6試合。我々より上の順位のチームとの対戦もありますし、シーズン前だとそういう話をしても『言っているだけだろう』と大きく捉えられなかったかもしれないですけど、僕も選手もクラブも、全員で頂点を目指してやることがきょうの試合で証明できたと思う」と、悲願達成へ改めて大号令をかけた。先発、途中出場、関係なし。チーム全員でラストスパートをかける。

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