有終の美を飾った。巨人の阿部慎之助監督(46)は本拠地でのラスト2連戦に連勝。

リーグ3位は確定していたが70勝69敗4分けの貯金1でレギュラーシーズン全日程を終了した。「優勝争いできなかった責任はすごく感じています。だけど日本一に挑戦できる権利をいただいたので、思う存分、3位ですから、チャレンジャーとして思い切りぶつかっていきたい」。CSからの下克上へ力強く決意を示した。

 山あり谷ありのペナントレースだった。5月上旬までは貯金5前後を維持して首位に立った。だが、同7日に主砲の岡本が左肘じん帯損傷で登録抹消になり約3か月の長期離脱。日替わり4番で打順を試行錯誤するも、チーム状態は徐々に下降し、5月下旬に今季最長5連勝はあったが、6月以降は貯金1前後で停滞した。投手では戸郷の不振も響いた。後半戦は首位・阪神と10差以上をつけられ独走を許し、優勝を逃した。

 CS本拠地開催の2位も逃し、悔しい結果となったが、日本一の可能性は残っている。この日は初回に打者10人5安打で5点を先制。

成長著しい中山の先制打から浦田、山瀬と若手も適時打で続き、打線がつながった。9、10月は月別最高のチーム打率2割8分2厘、1試合平均得点も8月の4・0点とほぼ同じ3・9点と攻撃陣が上向きなのは好材料だ。

 先発陣は昨年15勝の菅野の穴を埋められず苦戦したが、CSでは山崎、グリフィン、戸郷、田中将、横川や、この日1回3奪三振と好投した西舘も候補に挙がる。「これからいろんな策を練っていく」と全員の力を結集して戦う覚悟だ。

 試合後の本拠地最終戦セレモニーでは、日本一を目指すと宣言。「最後の最後まで熱いご声援をお願いします」と呼びかけた。横浜、甲子園でCSを制して日本シリーズで再び本拠地・東京Dに帰ることを満員のファンに誓った。(片岡 優帆)

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