◆米大リーグ ワイルドカードシリーズ第2戦 ドジャース8―4レッズ(1日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が1日(日本時間2日)、ワイルドカードシリーズ(WCS)第2戦の本拠地・レッズ戦に「1番・DH」でフル出場し、2戦連続打点となる貴重な適時打を放つなど、2連勝でのWCS突破に貢献した。試合後、ロバーツ監督はフィリーズとの4日(同5日)の地区S第1戦で先発させると明言。

ポストシーズン(PS)初登板で好投し「二刀流で世界一」へ勢いをつける。

 大谷の雄たけびが、チームの勢いを再加速させた。3―2の6回1死一、三塁。かつて日本ハム、ソフトバンクでプレーした右腕マルティネスの低めチェンジアップに大谷が食らいついた。右前適時打を放つと、一塁ベース上で両手を突き上げて三塁ベンチに「カモーン!」と叫んだ。

 これまで9打数無安打と抑えられていたマルティネスから貴重な一打を放つと、ベッツ、T・ヘルナンデスも続き6回だけで4点を奪取。一気に試合の流れを持ってきた。2点を追う3回無死二塁ではややコンパクトなスイングで二ゴロ。走者を三塁に進めるチーム打撃に徹し、ベッツの中前適時打につなげた。2発を放った第1戦後に「打線が全体的にしっかりと出塁する、進塁させる、最後決める。こういう流れとして全員がいい攻撃ができてたんじゃないかなと思う」と語っていた通り、この日も勝つために必死だった。

 この日は本拠地を同じロサンゼルスに置くNBAレイカーズの八村が試合を観戦。

ド軍のSNSでは、試合前に大谷と八村のツーショット写真も公開された=写真、@dodgers=。大谷はバスケ好きとして知られ、昨年12月には元バスケ選手の真美子夫人とレイカーズの試合を観戦したことも。レイカーズは25―26年シーズンの開幕直前だが、きっちり勝利を届けた。

 1勝1敗でWSCが第3戦までもつれた場合は、大谷が先発予定だった。しっかり準備を重ねてきたが、2連勝で突破したことで当初のプランは変更。ロバーツ監督は大谷を地区S第1戦、敵地・フィリーズ戦で先発させることを明言した。「いつでも行けるように準備はしてます」と登板を心待ちにしていた大谷が、いよいよ初のPS登板を迎える。

 相手打線には本塁打と打点の2冠王シュワバー、首位打者のターナー、2度MVPのハーパーら強打者がそろう。だが、必要以上に恐れることはない。9月16日に本拠地で先発した際には、5回無安打無失点と好投している。シャンパンファイトも最後までは参加せず、足早に帰宅するなど準備は万端。ロバーツ監督も「タレントがそろっている。

おもしろい戦いになるだろう」と腕をぶした地区S。投手・大谷が、世界一連覇への勢いを加速させる。(安藤 宏太)

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