音楽ユニット「orange pekoe」(オレンジペコー)が、来年のライブをもって活動終了することを発表した。3日に群馬・高崎芸術劇場スタジオシアターで行われた「第36回高崎音楽祭」のステージで報告し「活動満了」と表現。

今後はソロ活動を行うという。翌4日には、ユニットの公式インスタグラムや所属レーベルのサイトでも正式に報告された。

 ユニットの公式インスタグラムに、高崎音楽祭の動画が公開された。ボーカルのナガシマトモコは観客を前にマイクを握り、「さて、大切なお知らせなんですが…どこからしゃべろう。オレンジペコーなんですが、12月3日にアルバムが出ます。ベストアルバムです。なぜなら、そちらのベストアルバムを最後のオレンジペコーのリリースにしようと思っているからです」と話し、会場はざわついた。

 ナガシマは「長らく2人で考えてきたことなんですけど、オレンジペコーという形の活動は、その12月3日のベストアルバムを出して、そしてオンラインのクリスマスライブとかも企画してるんですけど、来年のラストライブまでの活動で、いったん幕を引こうかというふうに決断しました。それは、私たちの心の中では、『活動満了』。解散とか終了ということではなくて、活動満了っていう気持ちがありまして」と語った。

 決断に至った理由については「ここまで25年間やってきたんですけれども、なんというか…25年前に私たちが音楽を作り始めて、その時に伝えたかったことがだんだん時代が変わっていって、いま2025年、来年2026年になっていった時に、オレンジペコーのお役目が2025年で、自分の中で『あ、満了したんやな』と、ふと思えたんですね」と説明。そして「実はオリジナルアルバムを頑張って作ってたんですけれども、やっぱり、オレンジペコーという形では出来上がらなかったというか。

私たちの魂の道は、次の道を照らしている気がして。オレンジペコーという形は満了しますけれども、お互いのソロの活動、音楽の旅は続けていこうと思いますし」とも語った。

 4日には所属レーベルである「ソニーミュージック」のサイトやユニットの公式インスタグラムでも正式に発表。ベストアルバムについて「11年ぶりとなる予定だったオリジナルアルバム用に録音中の新曲も収めたオールタイムベスト盤を12月3日にリリースすることとなった。メンバーのナガシマトモコと藤本一馬の二人の選曲によるレーベルを跨ぎ活動を総括した内容のものになる予定だ」と説明し、2人のコメントを掲載した。

【メンバーコメント全文】

これまで応援してきてくださった皆様、お世話になった皆様へ

この度、オールタイムベスト盤と、ラストライブまでの活動を最後に、orange pekoeとしての活動を満了することにいたしました。突然のお知らせになりますが、二人のなかではゆっくりと考えて、やり切った想いと共にこの決断に至りました。これまでみなさまと過ごした時間は宝物です。それを胸に、それぞれのソロ活動として音楽の旅をこれからも続けていきたいと思っております。近年取り組んでいた新曲はアルバムへとは至りませんでしたが、2曲に集約し、これまでの楽曲と共にベスト盤に収録されています。そして、詳しい想いは、アルバムのブックレットの中にメッセージを寄せていますので、そちらを読んでいただけたらうれしいです。

25年間の応援、本当に、ほんとうにありがとうございました!!!

orange pekoe

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 「orange pekoe」はボーカルのナガシマトモコ、ギターの藤本一馬からなるユニット。

1998年、兵庫県・関西学院大学軽音楽部で結成。在学中にインディーデビューし、2002年1stアルバム「Organic Plastic Musi」でメジャーデビュー。「日本ゴールドディスク大賞ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」など数々の賞を受賞。収録曲「Happy Valley」は史上初のFMラジオ32局のヘビーローテーション曲となる。02年にリリースされた2枚目のシングル「やわらかな夜」が大ヒットした。その後ライブを中心に活動、国内・海外のフェスにも出演多数。2016年~2019年米ニューヨーク、ロサンゼルスに拠点を移し、その後帰国。それぞれソロ活動も行ってきた。

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