◆第70回有馬記念・G1(12月28日、中山競馬場・芝2500メートル)1週前追い切り=12月17日、栗東トレセン

 さらなる進化を感じさせる動きだった。皐月賞馬ミュージアムマイルは栗東・CWコースで、タケルハーロック(3歳1勝クラス)と併せ馬。

1秒以上追走し、直線では内へ。鞍上のアクションに応えて脚を伸ばすと、僚馬を半馬身かわしてゴールした。時計は6ハロンの一番時計となる78秒5。ラストも11秒4と脚は鈍らなかった。

 手綱を執ったCデムーロは「状態はすごく良さそう。84秒くらいと言われたんだけど、この時計でも余裕があったよ」と笑顔を浮かべた。見守った高柳大調教師は「リードホースが速すぎたので時計が速かったが、内を回ったので。疲れはないですよ」と納得の表情で振り返った。

 前走の天皇賞・秋は、超スローペースのなか、4角9番手から鋭い脚を使い、勝ち馬と0秒1差の2着。昨年の朝日杯FS以来の騎乗だった鞍上は「2歳時は幼かったけど、体も古馬に近づいてしっかりしたね。全てにおいて成長していました」と手応えを深めた。3歳世代最強の一角を担う立場。

重賞2勝と相性のいい中山で古馬を撃破する。(山下 優)

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