◆第42回ホープフルS・G1(12月27日、中山競馬場・芝2000メートル)追い切り=12月24日、栗東トレセン

 みなぎるパワーを推進力に変えた。アスクエジンバラ(牡2歳、栗東・福永祐一厩舎、父リオンディーズ)は岩田康誠騎手を背に、栗東・CWコースでアスクデビューモア(4歳3勝クラス)を4馬身半追走。

重たくなった馬場を軽快に駆け、6ハロン83秒7―11秒1で1馬身半先着した。大きなストライドで、手綱を押すごとにグングンと加速。福永調教師は「動きのクオリティーが前回よりもかなり上がっている」と確かな上積みを感じ取った。

 京都2歳Sはブービー人気の低評価を覆して2着。「ポジションは取れなかったけど、折り合いがついて、思ったよりいい手応えで脚も使えた」と福永師は収穫を口にする。「この経験があるから、今度は無理に取りに行く必要がない。いちかばちかの勝負も出来るから、面白そう」。大舞台への手応えが深まった一戦だった。

 岩田康騎手は初コンビを組んだサウジアラビアRCから、1週前と最終追い切りに必ず騎乗。つきっきりで稽古をつけて、人馬の呼吸を重ねてきた。騎手時代の先輩に「折り合い面に関しては、完全に手の内に入れているんじゃないか。この馬の可能性を、岩田(康)ジョッキーが大きくしてくれた」と感謝する。

 先週土曜のターコイズSをドロップオブライトで制し重賞4勝目を挙げ、翌日の朝日杯FSはダイヤモンドノットが僅差の2着。勢いに乗る開業2年目の指揮官は「こっちも一発あると思う。楽しみにしている」と期待。キャリア5戦の経験値を武器に、G1初制覇をつかむ。(山本 理貴)

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