今年の野球殿堂入り通知式が15日、都内で行われ、エキスパート表彰で日本ハムの栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO=64)が新たに殿堂入りした。栗山氏は「正直、自分みたいな人間がそこに入っていいのかと、思いとしてはいまだにあります。
通知式には、2009年の第2回ワールドベースボールクラシック(WBC)で侍ジャパンを連覇に導いた前巨人監督の原辰徳氏(67)が駆けつけ、栗山氏を祝った。また、06年にWBC日本代表を指揮し、初代王者に導いた王貞治氏(85)と、日本ハム時代の教え子でもあるドジャース・大谷翔平投手(31)からも祝福のメッセージが送られた。
栗山氏は東京・小平市の出身。創価高から東京学芸大に進学した。小・中・高の教員免許を取得し、安定した未来予想図を描いていたが、それを白紙にしてヤクルトの入団テストを受けたのは、テレビで見た巨人・原辰徳の本塁打がきっかけ。「見てたら、やっぱりプロに行きたいって思ったんだ」と、83年ドラフト外でヤクルト入り。右投両打の外野手として89年にはゴールデン・グラブ賞受賞したが、右ひじ痛に加え、めまいや吐き気を伴うメニエール病の影響もあり、90年に29歳の若さで引退した。
指揮官としては、手腕ぶりを存分に発揮した。日本ハム監督として2度のリーグ優勝と1度の日本一に導き、侍ジャパン監督としては2023年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶり世界一を達成。大谷翔平(現ドジャース)を二刀流で育成し、世界屈指のスターへと飛躍させた。
栗山英樹氏のスピーチ全文は以下の通り。
「みなさん、こんばんは。お忙しい中お集まりいただき、本当にありがとうございます。コミッショナーを始め、委員の皆さん、原前監督、本当にありがとうございます。そしてマスコミのみなさん、あのいつもはチームのためであるとか、選手のために集まっていただきますが、今日はお忙しい中、個人的なことで集まっていただき、本当に感謝しています。
まさかテスト生でプロ入りした自分がこういった、長きにわたって野球ができるとは本当に思っていませんでした。小学校の時、ONに、王さん、長嶋さんに憧れて、初めて後楽園球場に、王さんのホームランを見に行きました。そして中学校の時、当時、甲子園で大活躍していた東海大相模高校、原辰徳選手に憧れて、中学校の時に東海大相模のセレクションを受けにいきました。その時に原さんに偶然お会いして、原さんは全く覚えてないのですが、がんばれよと一言掛けていただきました。
実は中学校のときに硬式の野球をやっていたのですが、青バットの大下さんのチームと試合をする機会がありまして、初めて、本当にプロ野球で実績を残した方にお会いしたんですが、大下さんに呼ばれて、『野球を頑張ったらね、プロ野球選手になれるかもしれないから頑張れ』と、実は声を掛けていただいたことがありまして、いかにですね、そういった子供の時のそういった先輩方、素晴らしい選手の皆さんの、出会いというのが大きな力を与えてくださるのかというのは、いま実感しています。
高校に進みまして、亡くなりましたが、稲垣監督に野球の基礎を教わり、大学からテストでプロに入りました。プロに入るときも、なかなか、テストが受かったかどうかはよく言われてきましたが、お世話になったヤクルトの関係者の皆様がチャンスを与えてもらって、プロ野球に入り、そしてなかなかいい選手として活躍できずに引退することになりました。体を壊したこともありましたけど、一人前になれなかった思いを持って、野球を何とか伝えたいと思ってやってまいりました。
そんな自分に日本ハム本社の皆さん含めて、球団のみなさん、ほんの一握りの方が、僕の可能性を信じて、チャンスを与えてくださった。それが実は今につながっていて、ファイターズの選手、そしてジャパンで戦った選手だけでなくて、相手のチームの選手もそうですし、全ての野球人のみなさんのおかげで、いまだに野球の世界にいることができています。本当に感謝しかありません。
そんなときに殿堂入りの話を聞いたわけですが、正直、自分みたいな人間がそこに入っていいのかと、思いとしてはいまだにあります。ただ、この賞はこれからの野球人のためにしっかり働きなさいという、そういうふうな思いだというふうに思っております。
それともう一つ、僕みたいにダメだったような選手でも周りの思いだったり、周りの努力によってこんなに長く野球ができるということも実感しております。才能ということではなくて、多くの野球への思いが1人1人、かなり大きなものを作り出すことができるということを実感してます。
ですからこれから、その側に回ってですね、1人でも多く、野球に感謝して、野球を広げてもらって、さらに野球の伝道師となるそういう若い人たちに対して、自分のできることを精いっぱいこれからやっていきたいと思います。
ここにいらっしゃる皆さんにまずは本当に感謝ですし、自分を応援してくださった、そして思いを寄せてくださった、そしていろんなことを教えてくださった大先輩方に本当に感謝しかありません。この感謝を忘れずに、これからも野球のために精いっぱい頑張っていきたいと思います。本日は本当にありがとうございました」
◆栗山 英樹(くりやま・ひでき)1961年4月26日、東京・小平市生まれ。64歳。










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