高校野球対外試合解禁から2日目の8日、2024年夏の甲子園出場校である掛川西は、今春センバツ出場校の北照(北海道)とダブルヘッダー方式で練習試合を行い、1試合目を6―3で勝利した。先発したエースの古岡都暉(とき)投手(3年)は2回を無失点。

1998年夏の甲子園決勝で松坂大輔さん(当時・横浜)と投げ合い準優勝した京都成章の左腕エース・古岡基紀さんを父に持つ右腕が、高校最後の夏の活躍へ期待を抱かせた。

 センバツ出場校相手に古岡は自信を持って腕を振った。2回に二ゴロと左飛で簡単に2死とすると、最後の打者からは見逃し三振を奪って見せた。前日7日の県岐阜商戦では最速139キロを計測し4回1失点。連投のため2イニングで降板したが被安打1、2奪三振の無失点投球を披露。「状態はあまりよくなかったので、コースに投げ込むことを意識しました」と冷静に振り返った。

 今春から指名打者制が始まるが、古岡には先発投手が降板後も指名打者として残れる「大谷ルール」が2試合連続で適用された。この日は2打数で出塁は相手の適時失策のみとなったが、「自分は打撃で流れを持ってきやすい。体も温まりますし、試合に入り込みやすい。大谷ルールの方が自分に合っていますね」。打撃力も兼ね備える右腕は好投のリズムにつなげた。

 身長178センチの右腕は、昨秋から伝統校・掛川西でエース番号を背負い、県準優勝で東海大会進出に導いた。

全6試合に登板し、45イニングを投げ抜いた鉄腕だ。オフには「体が細い」と実感し、昨秋から体重アップ。間食を増やしながら下半身強化に取り組んだ成果もあり、「球の伸びが良くなり、直球だけでなく変化球の球速も上がって空振りが取りやすくなった」と胸を張った。直球の平均球速も5キロ上がり、135キロになった。

 父・基紀さんはかつて松坂大輔さんと甲子園決勝で投げ合った経験を持つ元投手。社会人野球ヤマハでプレーし、現在は同社の仕事で中国に赴任。3週間前に帰国した際に「まずは野球を楽しんで」と言葉をかけられた。高校生活最後の夏へ。古岡は「まずは甲子園ですが、いずれは日の丸をつけてプレーできる選手になりたい」と目を輝かせた。(伊藤明日香)

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