◆第67回宝塚記念・G1(6月14日、阪神競馬場・芝2200メートル、重)

 上半期G1を締めくくるグランプリが18頭で争われ、2番人気のメイショウタバル(牡5歳、栗東・石橋守厩舎、父ゴールドシップ)が勝利。直前のゲリラ豪雨で馬場が良から一気に重に。

そんな状況にもかかわらず、昨年に続く連覇を見事に達成した。

 武豊騎手は1989年イナリワン、93年メジロマックイーン、97年マーベラスサンデー、06年ディープインパクト、昨年のメイショウタバルに続く春のグランプリ6勝目。自身の持つ最多記録を更新した。また、先週の安田記念(シックスペンス)で成し遂げた自身の史上最年長G1勝利(57歳2か月24日)を再び塗り替え、JRA・G1・86勝目をマークした。勝ちタイムは2分12秒1。

 1番人気のクロワデュノール(北村友一騎手)が2着、3番人気のダノンデサイル(戸崎圭太騎手)が3着だった。

 公私にわたり半世紀以上のつき合いがあるスポーツ報知評論家で、元騎手、元調教師の小島太さんは、57歳の武豊騎手が活躍できている要因を「トレーニングの進化と、積み重ねた経験」と証言する。

 「私は40代でジョッキーを引退しましたが、彼のようなトレーニングがあれば、もっと長く現役を続けられていたと思います」と小島さん。武豊騎手は40代になってトレーニングとリハビリも兼ねたジムを自らプロデュース。専属トレーナーとの二人三脚で、騎手にとって重要な肩甲骨と股関節の可動域にこだわったトレーニングを行ってきた。ケアの部分も故障の原因となる筋肉の凝りをほぐすため、スペインで開発された高周波温熱機器を設置。筋肉の細胞を揺らして熱を発生させることで、循環を良くして痛みを生む物質を流す仕組みだ。

 最新の環境で強化した肉体に、蓄積した長年の経験を上乗せしている。小島さんは「若い騎手と比べると、フォームが洗練されていて無駄がない。勝負勘もすごいし、衰えどころか、さらにうまくなっていますよ」と断言する。地道なトレーニングと、数え切れない成功と失敗を糧に、今なおトップに君臨している。

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