◆サッカー北中米W杯▽1次リーグF組 日本2―2オランダ(14日・ダラス競技場)

 8大会連続8度目のW杯に臨むFIFAランク18位の日本代表は、初戦で同8位のオランダと対戦し、2―2で引き分けた。元日本代表FWで2002年日韓W杯初戦のベルギー戦でゴールを決め、日本初の勝ち点獲得に貢献した鈴木隆行氏(50)は強豪のオランダに対して2度も追いついてのドローに「日本のW杯史上最も価値ある勝ち点1」と高く評価した。

日本は第2戦で日本時間15日にFIFAランク45位のチュニジアと対戦する。

×     ×     ×     ×

 W杯初戦でも日本が全く浮足立つことなく、落ち着いて試合に入れたのは、欧州でプレーする経験に裏付けされた自信をすべての選手が持っていたからだろう。

 強豪のオランダに2度もリードされる苦しい展開だったが、2度も追いついたことは、日本がもはや強豪だということを明確に世界へ証明したと思う。

 全体的に日本の組織的守備は見事だった。しかし、今後も今回のように強力な個を持つ選手と対戦しなければならない。ならば、そんな選手でも完璧に抑え込めるように組織的守備をさらに成熟させたい。

 攻撃面ではボール奪取時、全選手が常に鋭くカウンターを狙っていて迫力があった。ボールを保持しながらの攻撃にしても久保からのパスを中村が決めたように、アタッキングサード(ピッチを3分割した時の相手ゴールに近いエリア)で崩しきる力があることは見ていて頼もしかった。三笘が不在の今大会、オランダにも通用していた中村、伊東の個の力は大きな武器にとなる。組織的な攻撃に個の力を織り交ぜながら攻撃を構築したい。

 次のチュニジア戦は日本がボールを持てる時間が長くなるだろう。サイドから突破力のある選手をうまく使いながら、チャンスでゴールをしっかり決めきりたい。

 初戦でオランダ相手に勝ち点1をとったことは大きい。日本のW杯史上最も価値ある勝ち点1ではないか、と思う。1次リーグを1位、あるいは2位で突破することが望ましいが、今回3位でも成績次第では突破できる可能性がある。オランダに引き分けたことでグッと予選突破の可能性が高まった。日本の躍進に期待したい。(元日本代表FW)

編集部おすすめ