JRAは15日、26年度の顕彰馬にオジュウチョウサン(牡15)を選定したと発表した。昨年は2票(158票中117票)足りず届かなかったが、今年は86・6%の支持を集め、中山グランドJ5連覇を含む、JG1・9勝馬が障害馬として2頭目、史上39頭目の勲章を手にした。

 誰もが認めた障害界の絶対王者に、ふさわしい勲章が与えられた。史上最多のJG1・9勝の偉業を誇るオジュウチョウサンは、有効投票数157票中136票、得票率86・6%を獲得して、障害馬ではグランドマーチス以来、2頭目の殿堂入りを果たした。馬主の株式会社チョウサン代表・長山尚義氏は「オジュウチョウサンは数々の記録と感動を残し、5度の最優秀障害馬という競馬史に残る偉業を成し遂げました。顕彰馬という大変名誉ある評価をいただけたことを本当にうれしく思います」と喜びの声を寄せた。

 型破りな強さで一時代を築いてみせた。デビュー3戦目の3歳秋に障害に転向して、入障4戦目で初勝利を挙げてから徐々に頭角を現した。ステイゴールド産駒らしい激しい闘志、そして優れた心肺機能を武器に、16年の中山グランドJから破竹の障害9連勝は王者の走りそのものだった。現役時代の主戦だった石神深元騎手(現美浦・柄崎将厩舎助手)は「グランドマーチス以来で難しいことも分かっていましたが、選ばれなければいけないと思っていたのでうれしいですし、ホッとしています。あまり障害レースを知らない人にも障害を認知させてくれた馬」と、ジャンプ界で果たした功績の大きさをたたえた。

 夢と可能性を追う長山オーナーの発想から7歳だった18年夏に武豊とのコンビで平地に本格挑戦して、同年末にはファン投票3位で有馬記念(9着)に出走したことでも話題を呼んだ。同オーナーは厩舎関係者への感謝はもちろんのこと、「何よりアイドル並みに熱狂的な温かいご声援を送ってくださったファンの皆さまのおかげです。心より感謝申し上げます」と今も思いは尽きない。

 11歳だった22年の中山大障害(6着)がラストランとなったが、数々の金字塔は色あせない。石神深元騎手は「すごい感動を与えてくれた馬で、本当に人の心を動かす馬でした。落馬ゼロというのも素晴らしいと思います。結果も残してきましたけど、障害レースで人をけがさせなかったというのは、すごいことですから」と偉大さをかみ締める。殿堂入りを果たしたことで、その栄誉はより輝きを増した。(坂本 達洋)

 ◆オジュウチョウサン 父ステイゴールド、母シャドウシルエット(父シンボリクリスエス)。11年4月3日生まれの牡15歳。現役時代は美浦・和田正一郎厩舎に所属。北海道平取町・坂東牧場の生産。通算40戦20勝(うち障害32戦18勝)で総獲得賞金は9億4137万7000円。JRA賞最優秀障害馬は5度受賞(16~18年、21、22年)。馬主は(株)チョウサン。

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