J1清水は20日、三保グラウンドで22日のC大阪戦(ヤンマーハナサカスタジアム)に向けて調整を行った。清水はC大阪とのJ1アウェー戦で、1998年8月1日の勝利(3〇1)を最後に20連敗中。

左ウィングで存在感を見せるMF藤井智也(27)が、持ち前のスピードで難敵攻略と連敗阻止に貢献する。

 ドリブルで相手を置き去りにするだけではない。中に切り込んでシュートまで持ち込める藤井は、特別大会で主力として定着していたカピシャーバに代わり、J1リーグ開幕から2試合連続で先発を勝ち取った。8日の開幕・名古屋戦(1〇0)では決勝点をアシストしたものの、15日の横浜FM戦(0●1)では積極的な仕掛けが実らず、得点には絡めなかった。「勢いを出すというところは悪くなかったけど、得点に関与できなかった。チームが勝つことを考えたら、決めていたらもっといい試合になったと思う。そこはやはり決定力とか、改めて必要だなと思った」と振り返った。

 J2湘南でプレーした百年構想リーグで、プレーのリズムをつかんだ。「スピードだけでいけた部分があった」。長良高、立命大時代は持ち前の速さを武器にしてきたが、プロではそう簡単に相手を抜けない。そこで変えたのが、得意とする攻撃ではなく守備への意識だった。

 「守備の強度から試合に入ることを意識したら、攻撃をストレスなく考えられるようになった」。

湘南時代には、長沢徹監督から「攻撃よりも守備でもっと使えたらいいよ」と助言された。自身の強みを「攻撃」と答えていた藤井にとって、意外な言葉だったが、プレーを変えるきっかけになった。「守備を意識した方が、リズムが良くなった」。守備から試合に入ることで、持ち味の攻撃を生かす好循環が生まれた。

 先週の湘南との練習試合では、長沢監督とも対面。「しっかり、いい刺激をもらった」と笑顔で振り返った。クラブからは「ば・く・そ・く(爆速)ハイテンション」とキャッチフレーズを付けられた。持ち前のスピードを維持するために特別なことはしていないといい、「自然体」を保っているという。

 守備で整えたリズムを、爆速への一歩に変える。藤井が左サイドからC大阪の守備網を切り裂き、28年ぶりとなる敵地での勝利を目指す。

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