◆愛知・名古屋アジア大会 第14日 バレーボール男子(2日、愛知・岡崎中央総合公園総合体育館)

 男子準決勝が行われ、日本は中国に3-2(23-25、25-22、25-18、19-25、15-13)で逆転勝ちし、2010年広州大会以来、16年ぶりとなる金メダルに王手をかけた。3日の決勝は3連覇中のイランと対戦する。

 フルセット決着となった最終第5セット。15点先取の大勝負で、中国とめまぐるしい一進一退の攻防戦を繰り広げ、15-13で競り勝った。最後は高橋慶帆のブロックを中国が拾いきれなかった。

 アジア大会を独占生中継するTBSの中継に出演した日本バレーボール協会の川合俊一会長は、試合後を振り返り、2時間に及んだ終始、ひりつく展開に「いやぁ、本当にバレーって面白いな」と感嘆。「あと1点を取るのがA代表の課題ですからね」と、述べた。

 第1セットを中国に23ー25と先取された後、日本は第2、第3セットを奪い返した。第4セットは中国が逆襲。2時間を超える死闘となった。

 先発6人は大塚達宣、甲斐優斗、西山大翔、西本圭吾、西川馨太郎、セッター河東祐大、リベロに高橋和幸が入った。

 前回杭州大会で日本は準決勝で中国に0-3のストレート負け。雪辱を期す今大会に、中国は、日本のA代表が戦ったネーションズリーグとほぼ同じメンバーとなった。ネーションズリーグでは3-1と苦戦を強いられた強敵に日本はB代表を軸としてメンバー構成でアタック。

チームの平均身長は日本の190・9センチに対し、中国が12人中6人が200センチ超え、約8センチ上回る198・6センチ。高さを生かした攻守を前面に押し出してくる強敵に日本は生命線の守備からつなげる全員バレーで対抗した。

【第1セット】先発で最長身200センチ、チーム最多52得点の甲斐を中心に競り合った。西山大、西本圭、西川馨の“実況泣かせの西トリオ”も序盤から奮闘。中国の207センチOHに、MB西本圭がシャットアウト。西川馨もクイックでスバっと打ち込んだ。生命線の守備でつなぎ、19-18の場面では甲斐が通算9本目のサービスエースをズバリ。全員バレーで得点を積んだが、終盤に追い上げられで23-25で落とした。

【第2セット】20ー15の5点リードから中国にじわじわと追い上げられ、21-18の場面で途中交代で入った高橋慶帆がライトからのスパイクで22-18とリード。ロラン・ティリ監督は、徹底マークされた得点源の甲斐を下げて、後藤陸翔を投入するなどして粘り勝った。最後は大塚が決めて25ー22。

【第3セット】開始から4連続得点とリード。

中国が追い上げたい場面で、MBの西本がトスを上げ、そこに大塚が反応してバックアタックで一撃を加えるなど、ビッグプレーも飛び出した。前衛に高橋慶帆、セッターには河東から下川諒に代えて“味ヘン”にトライ。“吠える男”MB西本はサービスエースでも追加点に貢献し、25-18。

【第4セット】息を吹き返した中国は高さを生かした攻守で攻勢をかける。一時は9点差とリードされた日本は7ー20の場面で、甲斐が強弱つけたサーブで崩して5連続得点の12-20と反撃。セットポイントを握られてから踏ん張るが、19ー25で落とした。序盤に許した得点を詰め切れなかった。

【アジア大会の男子日本代表】日本男子は9月13日に閉幕したアジア選手権で優勝し、2028年ロサンゼルス五輪への出場権を獲得を決めている。アジア大会は、石川祐希、高橋藍ら主力(A代表)とは異なるB代表を軸にしたチームで編成され、A代表のロラン・ティリ監督が指揮する。A代表が疲労を蓄積するため連戦を回避し、同時に将来の戦力発掘と経験を積む大会となっているが、活躍次第ではロス五輪代表候補に入る可能性もある。アジア選手権の大塚達宣、西本圭吾、河東祐大はアジア大会もメンバー入り。A代表が戦ったネーションズリーグでリリーフサーバーなどでプレーした甲斐優斗はロス五輪代表入りに向けてアピールの場にしたい。

◆男子日本代表のアジア大会 日程と結果

▶1次リーグA組

9月27日:日本  3ー0 ウズベキスタン

9月28日:日本  3ー0 カザフスタン

9月29日:日本  3-0 パキスタン

▶決勝トーナメント

1日:準々決勝 日本 3ー0カタール 

2日:準決勝 日本 3ー2中国

3日:決勝 イラン戦

◆日本代表メンバー(左の数字は背番号)

5 アウトサイドヒッター

大塚達宣(パワーバレー・ミラノ)

7 アウトサイドヒッター

 新井雄大※主将(広島TH)

9 セッター

 河東祐大(ジェイテクトSTINGS愛知)

15 アウトサイドヒッター

 甲斐優斗(大阪B)ブルテオン

17 ミドルブロッカー

 西本圭吾(広島TH)

18 オポジット

 西山大翔(大阪B)

24 オポジット

 高橋慶帆(ジェイテクトSTINGS愛知)

25 セッター

 下川諒(サントリー)

26 アウトサイドヒッター

 後藤陸翔(東京GB)

28 ミドルブロッカー

 麻野堅斗(早大4年)

30 ミドルブロッカー

 西川馨太郎(大阪B)

37 リベロ

 高橋和幸(ジェイテクトSTINGS愛知)

◆アジア大会 日本男子金メダルとメンバー◆

4年に一度の国際総合大会、アジア大会で日本の金メダルは過去に8度制覇。58年東京から5連覇し、82年ニューデリー、94年広島、10年広州でアジアを制した。

▷2010 年:広州

上場 雄也、菅 直哉、石島 雄介、宇佐美 大輔、永野 健、

清水 邦広、鈴木 寛史、富松 崇彰、長江 晃生、米山 裕太、

福澤 達哉、山村 宏太

▷1994 年:広島

成田 貴志、小林 秀章、松田 明彦、泉川 正幸、宮崎 謙彦、

山本 健之、大浦 正文、南 克幸、青山 繁、佐々木 太一、

大竹 秀之、中垣内 祐一

▷1982年:ニューデリー

蘇武 幸志、奥野 浩昭、山田 修司、御嶽 和也、花輪 晴彦、

田中 幹保、杉本 公雄、岩田 稔、藤田 幸光、古川 靖志、

田中 直樹、三橋 栄三郎

▷1974年: テヘラン

中村 祐造、猫田 勝敏、木村 憲治、横田 忠義、嶋岡 健治、

佐藤 哲夫、深尾 吉英、西本 哲雄、保田 靖則、柳本 晶一、

田中 幹保、小田 勝美

▷1970年: バンコク

中村 祐造、猫田 勝敏、小泉 勲、木村 憲治、三森 泰明、

森田 淳悟、横田 忠義、大古 誠司、佐藤 哲夫、嶋岡 健治、

深尾 吉英、沼倉 慶一

▷1966年: バンコク

池田 尚弘、南 将之、森山 輝久、中村 佑造、古川 武司、

猫田 勝敏、白神 守、木村 憲治、森田 淳悟、横田 忠義、

小泉 勲

▷1962年: ジャカルタ

原 汎邦、深川 正司、高田 信久、佐藤 安孝、 山口 昌博、

森山 輝久、菅原 貞敬、小山 勉、川崎 松雄、市川 忠義、

南 将之、出町 豊

▷1958年: 東京

佐藤 暢秀、野口 馨、河村 稔夫、津田 良和、出町 豊、

向井 正一、吉田 昌博、丸谷 統男、小泉 忠直、板橋 知義、

小山 勉、深川 正司

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