お笑いコンビ・ウッチャンナンチャンの内村光良によるお笑いライブ「内村文化祭」(3都市、全9公演)が、7日に石川・金沢市文化ホールで開幕する。「内村文化祭」は、今年で10年目を迎える内村のライフワークで、石川公演は今回が初めて。

同ライブに出演し、2024年の能登半島地震で被災した俳優・勢登健雄(せと・たけお)がスポーツ報知にコメントを寄せ、内村への感謝を語った。

 2016年にスタートした「内村文化祭」はコント、漫才、歌、ダンス、演劇など、内村がその年にやりたいことを舞台で自由に表現するもの。司会業も務める人気タレントが、毎年恒例のお笑いライブを行うこと自体がまれだ。

 3回目から参加している勢登は「感慨深いというよりあっという間に感じます。もうそんなに経(た)つのかと。稽古中は大変なこともありますが、毎年本番になるとひたすら楽しいという記憶ばかりです」と振り返った。

 これまで地方公演は行っていたが、石川は初開催だ。「まだまだ復興道半ばですが、県内の皆さんに『内村文化祭』という一時の楽しい時間を過ごしていただけるよう、明日の活力にしていただけるよう自分も全力を尽くします。“故郷に錦を飾る”とも言えますが、それよりも“みなさんに生で動く内村さんを見てほしい!”という思いが強いです」と呼びかけた。

 石川県七尾市出身で、内村と同じ芸能事務所に所属する勢登。24年の元旦は実家に帰省中で、被災した。そんな勢登を気にかけ続けたのが、内村だった。

「震災後すぐに、内村さんが気遣って連絡を下さいました。すごく励ましていただきました。その上で『今年も文化祭、よろしくお願いします』と。驚きや嬉しい気持ち、弱気になっていた自分がふがいない気持ちなど、いろんな感情があふれました。それで、自分がやれることを精一杯頑張るしかない、と考えられるようになったと思います」。前向きに生きるきっかけを与えてくれたという。

 これまでも2020年の九州豪雨で被害にあった故郷の熊本・人吉市を舞台にした短編映画「青空ダンス」を手掛けるなど、復興支援に力を注いできた内村。勢登は「今回、石川公演をやろうと決断して下さって感謝申し上げたいです」と、内村の男気に感銘を受けた様子。「自然体で常に周りを気遣って下さる内村さん。文化祭の稽古の時は誰よりも汗をかく内村さん。そばにいるだけでいつも元気を頂いてます!まるでパワースポットです」

 震災からまもなく3年を迎える。実家で両親、妻、娘とゆっくり過ごしている時に被災した勢登。

緊迫の一時を振り返った。「地鳴りのような音が聞こえてきて家全体が潰れてもおかしくないくらい揺れました。立つことはもちろん、動くこともできず必死に娘と妻に覆いかぶさったままじっとしていたのを覚えています。障子は外れ、壁や天井の軋む音が凄かったです。揺れが収まってから家の中にいては危ないと外に出たものの、道路に亀裂が入ったり、近くで黒煙が上がっていたり、大津波警報が聞こえてきたりで何をどうしてよいかわからず、数分呆然としていました」。

 その後、高台の小学校に避難。見ず知らずの人が車に乗せてくれたという。避難所も断水によって手洗いやトイレができず、衛生環境は悪化。両親や子どものケアにも右往左往し「何に気を付ければいいか、何をすべきなのかわからな過ぎて呆然(ぼうぜん)としてしまいました。何もしていないと無力感でどんどんネガティブになっていきました。3日目あたりから避難所運営に関わるボランティア活動に参加したら色んな情報が入ってきたり、一緒に頑張る仲間ができて前向きになれたと記憶しています」と語った。

 震災後は方言指導など、故郷にまつわる仕事も手掛け、「自分なりに“今の能登”を発信し続けたい」と力を込める。

「能登の魅力は、食の豊かさと人の温かさだと思います。何気ない味噌汁がうまい、焼き魚や刺身がうまい。あとは各地のお祭りが盛んなところです。年に一度の祭りにかける地元の方の熱い思いは凄(すご)いものがあります。ぜひ能登を訪れて感じて頂きたいです」。

 まもなく開幕する内村文化祭。今回は元日向坂46で女優・佐々木美玲、お笑いコンビのザ・マミィ、エルフ、内村ダンサーズも出演する。勢登は「今年は例年以上に盛りだくさんです!歌、ダンス、コント、劇。内村さんが普段何を考えて、何を面白いと思っているか、内村さんがより身近に感じられる最高のイベントです。カーテンコールの時のあの多幸感は何度経験しても鳥肌が立ちます。ぜひ一緒に体験しましょう!」とPRした。

 ◆内村文化祭スケジュール

 ▼11月7日~8日(3公演)石川・金沢市文化ホール

 ▼21日~22日(3公演)福岡・クラフティア劇場(キャナルシティ博多内)

 ▼25日~26日(3公演)東京・浅草公会堂

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