
都内へのアクセスがよく、暮らしやすいこともあって毎年1万人ほど人口が増加している埼玉県さいたま市。しかし、東京に通うばかりで地元を顧みない「埼玉都民」も多く暮らしています。そんなさいたま市民向けに、地元の魅力を掘り起こし発信するワークショップが開催されました。
自宅や学校、職場でもなく、はたまた自治会や青年会など地域にもともとある団体でもない。加入も退会もしやすくて、地域のしがらみが比較的少ない「第三のコミュニティ」のありかを、『ローカルメディアのつくりかた』などの著書で知られる編集者の影山裕樹さんが探ります。埼玉―東京の縦の移動だけでなく、市内の“横”の循環を
JR京浜東北線、JR埼京線、JR宇都宮線、埼玉高速鉄道線などが乗り入れ、東京都心部へのアクセスが良く、転入超過数で毎年上位にランクインする埼玉県さいたま市。特にファミリー層の転入が多く、浦和や大宮などには商業施設が集積し、暮らしやすいイメージがあります。
しかし実際のところ、平日は都内へ通勤・通学のため通い、休みの日も都内で遊び、地元には寝に帰るだけ、な人も多いです。そんな人々のことを「埼玉都民」と呼ぶこともあります。実際、遊びに出かけようとしても、東京―さいたまの“縦”の移動はたやすいけれど、さいたま市内の“横”のアクセスは難しく、バスか車、自転車など移動手段が限られているのが現状です。緑豊かな見沼エリアや全長2kmもある大宮氷川参道など、さいたま市内には数多くの観光スポットがあるにもかかわらず、そのことを知らない人も多いのではないでしょうか。