住宅価格の高騰などから普及が期待される「残価設定型住宅ローン」。月々の返済額を抑えられるのが特徴で、住宅金融支援機構が、そのカギを握る住宅融資保険を創設した。
【今週の住活トピック】
「特定残価設定ローン保険の概要のご案内」/住宅金融支援機構
残価設定型のローンとは? 住宅金融支援機構が保険を創設する理由
住宅ローンでは耳慣れないが、カーローンでは、「残クレ」と呼ばれて広く利用されている「残価設定型ローン」。車の購入の際に、あらかじめ将来の下取り価格(残価)を設定して、車両価格から下取り価格を差し引いた金額に対してローンを組む方法のことだ。
なぜ、住宅ローンにおいて普及が期待されているかというと、住宅価格の高騰によって、購入者の住宅ローンが高額化、長期化しているからだ。残価設定型住宅ローンを利用すれば、子育て世帯などが月々の返済額を抑えつつ、長期的に安心して返済できるようになる。
とはいえ、車と違って長期間利用する住宅の場合、下取り価格を設定することは難しい。その後の経済情勢の変化や住宅の維持修繕内容などによって、資産価値は大きく変わるからだ。売却するときに、残価を上回る価格で売れればよいが、下回った場合の損失が問題になる。残価設定型の場合、借り手が損失を埋める必要はないが、貸し手である金融機関は損失をこうむることになるからだ。
そこで、残価を下回るリスクを国の保険で担保することで、金融機関が残価設定型の住宅ローンを提供できるようにしようというのが、今回の住宅金融支援機構の「住宅融資保険」なのだ。
特定残価設定ローン保険を利用した残価設定型住宅ローンはどんな仕組み?
同機構では「特定残価設定ローン保険」と呼んでいるが、この保険を利用した「残価設定型住宅ローン」は通常の元利払いの住宅ローンとリバースモーゲージ(死亡時に元金を一括返済し、毎月は利払いのみ)を組み合わせた形となる。
資料を基に、「残価設定型住宅ローン」の詳しい仕組みを見ていこう。
出典:住宅金融支援機構「特定残価設定ローン保険の概要」より転載
住宅ローンの借入額を4000万円、35年返済で借りる場合、ここではマンションの担保評価額を融資額と同じと想定し、担保評価額に30%を掛けた1200万円をリバースモーゲージ型住宅ローン(元金据置ローン)、残りの2800万円を通常の住宅ローン(割賦返済ローン)として、2つのローンを組み合わせる形となる。
元金据置ローンは、利息の返済のみなので、当初の毎月返済額は合わせて約9.9万円となる。金利1.0%の割賦返済ローンで全額(4000万円)の住宅ローンを組むと、毎月返済額は約11.3万円となるので、それよりも負担は軽くなる。
ただし、担保評価の方法や金利タイプおよび適用金利などの詳細は、各金融機関で決めることになるので、この前提とおりになるわけではないことを、承知してほしい。
「残価設定型住宅ローン」を利用するには条件がある
まず利用できるのは、この特定残価設定ローン保険を活用して住宅ローンを提供する金融機関に限られる。現時点では、提供している金融機関はまだない。
次に、住宅の条件として、長期的に品質が維持されることが期待できる「長期優良住宅」や「予備認定マンション」「管理計画認定マンション」※に限定される。
※「長期優良住宅」:長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅として認定されたもの。長期に使用するための構造および設備を有していること、維持保全の期間や方法を定めていることなどが求められる。
※「予備認定マンション」「管理計画認定マンション」:管理規約、長期修繕計画、修繕積立金などの管理計画が一定の基準を満たし、地方公共団が認定したマンション。
また、自ら居住する住宅を新築または中古で取得するか、借り換えをするかに限られ、融資額は1億2000万円以下、申込時の年齢は70歳未満、などの条件もある。
特定残価設定ローン保険を利用した残価設定型住宅ローンのメリットやリスクは?
仕組みからわかるように、保険を活用した残価設定型住宅ローンの特徴は、住宅取得時の住宅ローンの返済負担を軽減でき、かつ、老後の負担も軽減できること、死亡時や売却時に債務が残らないことにある。住宅の取得や住み替えを円滑にしたり、高齢期の居住を安定させたりするメリットがある。
一方で、利息は、金利タイプに応じた金利変動の影響を受ける。
なお、残価設定型の住宅ローンは、すでに移住・住みかえ支援機構(JTI)が提供している。今回の保険を利用したものとは仕組みが異なり、JTIが設定した残価設定月までは通常の住宅ローンの返済、設定月以降は新型リバースモーゲージに移行するなどのオプションを利用できるものとなっている。
ただし、指定の住宅事業者(ハウスメーカーなど)の施工による長期優良住宅であることなどの条件があり、利用できるのは一部に限られていた。
残価設定型住宅ローンが普及すれば恩恵にあずかる層も出てくるが、対象となる国や地方公共団の認定を受けた住宅が増えていくこと、利用できる金融機関が増えていくことが求められる。そのため、一気に広がるということは考えにくいが、住宅ローンの選択肢が増えることで自分のライフプランに適した住宅ローンを選べるようになるので、今後も注目していきたい。
●関連サイト
住宅金融支援機構「特定残価設定ローン保険の概要のご案内」

![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 昼夜兼用立体 ハーブ&ユーカリの香り 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Q-T7qhTGL._SL500_.jpg)
![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 就寝立体タイプ 無香料 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51pV-1+GeGL._SL500_.jpg)







![NHKラジオ ラジオビジネス英語 2024年 9月号 [雑誌] (NHKテキスト)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Ku32P5LhL._SL500_.jpg)
