練馬区は「銀河鉄道999」の「メーテル」と同区公式キャラクター「ねり丸」がデザインされたオリジナルナンバープレートの交付をしている。あのメーテルを従えて、街中をバイクで走れるなんて羨ましい限りだが、ほかの自治体でもこうした事例はあるのだろうか?

「メーテル」デザインのナンバー999に人気集中

練馬区は、「アニメのまち練馬区」をPRするために、「メーテル」と「ねり丸」をデザインした原動機付自転車のナンバープレート(標識)を5000枚限定で交付している。

その交付開始を記念したセレモニーが、8月1日に練馬区役所で開催された。このセレモニーには、銀河鉄道999の作者で、練馬区の名誉区民でもある松本零士さんも参加した。
志村豊志郎練馬区長は、オリジナルナンバープレートを付けて、安全に街を駆け巡ってもらい、練馬区を宣伝する広告塔となってほしいと挨拶し、24歳から74歳の現在まで練馬区に住んでいる松本零士さんは、ナンバープレートのイラストという珍しい依頼を受けて光栄に思うと話した。

期間限定で希望ナンバーを受け付けたところ、銀河鉄道999がデザインされたもので「999」を希望した人が最も多く、50cc以下で21件、90cc以下で10件、125cc以下で39件の応募があった。最高の39倍から当選した荒伸幸さんは「当選の連絡を受けたときは半信半疑だった。リアルタイムで作品を見ていないので、親父に作品のすごさを聞いた」とコメントした。

オリジナルナンバープレートってほかにもあるの?

筆者の記事「「サザエさん」「らき☆すた」「ドラえもん」…漫画やアニメが地域を活性」でも紹介したが、人気の漫画やアニメが地域活性に一役買っている例が増えている。漫画やアニメがデザインされたナンバープレートを交付している自治体はほかにもあるのだろうか?

調べてみたところ、以下の3つの事例が見つかった。


■東京都青梅市/赤塚不二夫作品(ニャロメとイヤミ)
青梅市が昭和26年4月1日に市制が制定されてから今年で60周年になることを記念して、原動機付自転車(50cc以下)のナンバープレートに赤塚不二夫さんの漫画に登場するニャロメとイヤミが入ったもの(2000枚)を交付中。

東京都青梅市のホームページより


■東京都調布市/水木しげる作品(ゲゲゲの鬼太郎)
調布市は、原動機付自転車(50cc以下)のナンバープレートに、名誉市民でもある水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」がデザインされたものを平成22年7月から追加している(枚数・期間制限なし)。

東京都調布市のホームページより


■岡山県玉野市/いしいひさいち作品(ののちゃん)
玉野市では、市制70周年を記念して、同市出身の漫画家いしいひさいちさんの「ののちゃん」を市のイメージキャラクターとして位置づけており、昨年6月からののちゃんがデザインされた原動機付自転車(ミニカーを除く)のナンバープレートを交付している。

岡山県玉野市ホームページより

オリジナルナンバープレートが原付に多い理由

ところで、ナンバープレートには種類があるのをご存じだろうか?

・自動車登録番号標:自動車のナンバープレート
・車両番号標:軽自動車や自動二輪車など、その他の自動車のナンバープレート
・標識:小型特殊自動車や125cc以下の原動機付自転車、ミニカーの場合、市区町村の条例に基づく地方税課税のためのナンバープレートが交付され、課税標識といわれる

自動車や軽自動車、中型以上の自動二輪車などは、運輸局の支局や自動車検査登録事務所ごとにナンバープレートを交付する。

東京都でいえば、品川、足立、練馬、多摩、八王子の5種類となるが、課税標識は課税する自治体ごとに交付するので、オリジナルのナンバープレートが交付できるというわけだ。課税の対象となるので、原則として住民票があるなどが条件になる。

漫画やアニメに限定しなければ、各自治体の公式キャラクターをデザインしたナンバープレートや特産物・名所旧跡などをデザインしたナンバープレートを交付している事例は数多くある。自分に所縁のある自治体がオリジナルのナンバープレートを交付しているかどうか、調べてみるのも面白いだろう。「○○のナンバープレートを付けたい」という理由でそこに住んでしまうのも、新しい住まい選びの視点といえるかもしれない。

原動機付自転車オリジナルナンバープレートの交付について | 練馬区
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