毎週月曜日は東京新聞との紙面連動企画。

今日は、千葉市動物公園が、ハシビロコウの展示空間を新たに整備、という記事を取り上げます。

ハシビロコウ大好きです!最後なので会いに来ました!

現在のおりでの展示の最終日、千葉市動物公園にお邪魔して、ハシビロコウの前にいるお客さんたちにお話を聞きました。

▼「今日は、ハシビロコウのしずかさんとじっと君が最後の日なので来ました。大好きです。特にしずかさんは品がありますね。」

▼「ハシビロコウ大好きですね。顔つきがいいですよね。(大きいカメラお持ち)はい、飛ぶところ、これが撮れないんですよ。飛びます、ただそれがいつ飛ぶか分からないので、ずっと観察して待っていて、いかに綺麗に撮るか、これがこだわりと言いますか。(しばらくいなくなる)もうそれが悲しくて。あわてて今日、休みとって来ました。もう存分に見ておこうと思いまして。」

▼「もう、カワイイのひと言ですね。動かないとか言ってますけど、今日結構動きましたよ。二年会えなくなるのが分かってるような感じだね、なんて言って。まあ、分かるわけないけど。」

▼「3年生です。

うーん、ハシビ・・コロウ??なんかさ、じっとさ、固まってるから銅像みたい。」

▼「気づいたらもう目を離せないというか。もう動かなくていいっていう。もちろん動いたら動いたで、嬉しいは嬉しいんですけど。もう動かなくても、いてくれるだけで心の支えですね。」

ハシビロコウって人気があるんですね~。

人だかりとは言いませんが、大きなカメラを構えている人も多いですし、なかなかの集まり具合でした。

めざせ!ハシビロコウの繁殖の画像はこちら >>
<ハシビロコウのじっと君のエサやりを撮影するお客さんたち>
めざせ!ハシビロコウの繁殖
<しずかさんのおりの前にもハシビロコウファンが集まっていました>

ハシビロコウのぬいぐるみを持って、靴下もズボンもハシビロコウの柄というコーディネートの方や、ハシビロコウ好きの旦那さんに付き添ってきたという方もいらっしゃいました。二年間のお別れですからね。

「動かない鳥」として知られるハシビロコウ。背丈は120センチほど。翼を広げると2~2.5mくらいの大きな鳥で、木靴のような大きなクチバシが特徴です。千葉市動物公園には、メスの「しずか」とオスの「じっと」の二羽がいます。

めざせ!ハシビロコウの繁殖
<メスのしずか(推定年齢36~38歳) 写真提供:千葉市動物公園>
めざせ!ハシビロコウの繁殖
<オスのじっと(推定年齢20歳) 写真提供:千葉市動物公園>
めざせ!ハシビロコウの繁殖
<じっとが翼を広げた様子 大きいですね! 写真提供:千葉市動物>

ハシビロコウが繁殖をしたいと思えるような展示スペースに!

そのハシビロコウの展示スペースを新しく整備するというこのなのですが、なぜ新しくするのか?どう変わるのか?千葉市動物公園飼育員の岡野鈴子さんに聞きました。

千葉市動物公園飼育員 岡野鈴子さん

「よりハシビロコウが繁殖をしたいと思えるような環境づくりを目指しています。

今の展示場ですと、とてもじゃないですけど、飛べるような高さ広さがないので、ハシビロコウが、本来ちゃんとしっかり飛翔する鳥なので、飛べるような大きさ、だいたい直径で50mくらい、高さ8mの屋外展示場に改修する予定です。

やっぱりホント羽ばたいても5mがいいところでして、やっぱりそれだと、繁殖シーズンだと、オスがメスを探すっていう行動があるっていうことなので、飛び回って繁殖相手のメスを探すっていうような、そういったところも行動として引き出せたら、より「じっと」が「しずか」とうまく、ペアリングが、お見合いが上手くいくんじゃないかと思っているんですけども。」

めざせ!ハシビロコウの繁殖
<じっとと話しをしているような岡野さん 二羽とも岡野さんが来ると嬉しそう!>

繁殖に挑戦しようとしているです。

ハシビロコウは研究している人も少なくて、どうすれば繁殖行動をするかなど、繁殖に関するデータが少ない。分かっていることは、とにかく繁殖が難しい、ということ。しかし、どうもそうらしいと言われる環境を作って、なんとか成功させたいということで、今回の新しい展示場整備となりました。

空から繁殖相手を探せるように広くして、他にも、生息地のアフリカの湿地帯に近づけるため水辺を多くしたり、スコールを降らす装置も導入する予定です。

日本で卵を産むハシビロコウは「しずか」だけ!!

しかし、なにせハシビロコウの繁殖は難しく、動物園のような飼育下での繁殖は、世界でまだ3例しかないほど。ところが、千葉市動物公園には可能性の光があるんです。再び、岡野さんのお話です。

千葉市動物公園飼育員 岡野鈴子さん

「実はうちのしずかは、昨年5個も卵を産みまして、他の動物園でもハシビロコウ飼育されてるんですけども、唯一卵を産んでるのがうちのしずかだけなんですね。しかし、残念ながら、じっととの相性が悪いのか、お見合いしてるんですけども、なかなかうまくいかず、交尾には至ってなくて、残念ながら全部無精卵なんですね。

卵は交尾しなくても、ニワトリがいい例で産むんですけど、ニワトリのように毎日は産むような鳥じゃないんです。

なので、ほんとに産むことも稀で、しずかを飼育初めてから35、6年経つんですけども、トータルで産んだのが10個っていうところです、今のところ。で、それがじっとと交尾をして、繁殖に至れば、アジア初の繁殖となりますので、で、ビックニュースになるかと思うので、ぜひ千葉市動物公園で実現したいなと思ってます。」

しずかは、産むのが稀と言われる卵を去年5個も産んだんです。

ちなみに、何で卵を産んだのかは、これまたナゾ。きっかけも分からず、現在大学と共同で研究を進めています。しかし、卵を産まなければ繁殖はありえないわけで、可能性は感じますよね。

野生のハシビロコウは、絶滅危惧種に指定されています。動物園としては、繁殖の成功は種の保全に繋がりますから、世界で4例目、アジア初の繁殖を目指しています。

その一方で、「博物館は自分たちでしっかり利益をあげなさい」という話がありましたよね。

文化庁の分類だと、動物園も博物館の一種なので、「利益を~」は他人事じゃないんです。しかし、現在千葉市動物公園は売り上げは厳しい状態。

もし、ハシビロコウの赤ちゃんが生まれれば、これはかなりの目玉になります。こうした期待もありつつ、繁殖に向けて、新しい展示施設の整備が行われます。

(ハシビロコウは見られませんがGWのお出かけにいかがですか?)

まだまだ、分からないことが多い中での繁殖への挑戦。がんばってほしいですね。

(TBSラジオ『森本毅郎スタンバイ』より抜粋)

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