83年の歴史に幕を下ろす築地市場。2年遅れで豊洲に移転します。
「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」、10月5日(金)は、金曜日恒例のサラリーマンの声・番外編。レポーターの近堂かおりが、『まもなく閉場する築地市場。今のお気持ちは?』と築地場外市場の方々にお話をうかがいました。
★ここで50年。寂しいことは寂しい。●「ここに50年も仕事しているんですよ。私たち富山県なんですよね。二人でここに来て店を開いたの。それでね、やっぱり心配なことは心配ですよね。やっぱり築地市場がなくなるのは寂しいんです。築地場外にお店を構えて50年。今後、仕入れは豊洲市場に行くことになり、やっぱり不便、と。今までご近所さんだったので、ラクだったそうです。場外の人も場内で仕入れをしていたんですね。
50年間仕入れていた場所がなくなるわけですから、心配な気持ちは当然ありますが、この変化にも対応してここで頑張る、とおっしゃっていました。
★お客さんの流れがどうなるか・・・不安です。そして、こういう声もありました。
お客さんの流れが、変わってしまうのではないか、不安、とおっしゃるこちらは、昭和5年に創業した、出汁を主に扱っているお店でした。(鰹節、昆布、干しシイタケなどなど・・・)昨日も築地はすごい賑わい!外国人の観光客が多かったですが、確かに外国の方はかつお節をなかなか買ってくれません。なかなか、かつお節で出汁を取って料理・・・はしませんよね。
一方、お怒りの声もありました。
●「ムカついてる。東京都に。全然何の受け入れ態勢も出来ていないまま引越ししようとしてるわけ。それで買いに来る人があって初めて成り立つのが市場であって、そういう商売でしょ。そういう人のことはないがしろで全然話にならない。品物もトラックも入ってないのに地盤沈下してるし、相変わらず。それで青果のほうなんて10トン以上のトラックは入場しないでくれって、もっとひどくなるから、豊洲の方。もう話にならない。働いてる人なんかの駐車場も少ないし、結局、電車がない時間に来て働く人がいっぱいいるわけ、そういう人の駐車場も完備されてないし、仕入れに行く人の駐める場所も全然、何がなんだかわ訳分かんない状態。もう明日、引越しだというのに、この状況。豊洲市場は大丈夫なのでしょうか?駐車場が少ないというのが気になります。特にご商売をなさっている方は、大量に仕入れをします。車がないと困りますよね!我々の普段のお買い物じゃないんですから。こちら、築地の場外で海産物を取り扱ってるお店。発砲スチロールの箱がたくさん積んでありました。
★大混雑だから繁盛してると思うでしょ?とんでもないよ!!また、こちらのご主人、このようなことも言ってました。
市場の役割も変わってきているんですね。確かに、産地直送やネットで注文、市場を通さずに買えるようになっているので、築地と言えども厳しい状況。観光客が増え、活気があるように見えても、本来のお客様が逃げてしまった。だから、今年の春から、なんとかしようと、観光客向けに【タコの照り焼き】を紙コップに入れて、500円で売ることに。昔は箱で買ってもらって、ドサドサ入っていた銭箱には、ジャラジャラお金が入ってました。
豊洲移転が吉と出るか、凶と出るか、築地場外市場も正念場ですね。
▲近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。
◆10月5日放送分より 番組名:「森本毅郎 スタンバイ!」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20181005063000