TBSラジオ「宇賀なつみ BATON」は、毎週金曜日 21:00から放送。
今回のゲストは、災害大国・日本で生活する上での必需品、防災バッグを新たに開発された「ミヤビワークス株式会社」の代表取締役社長・林雅浩さん。
昭和29年、岐阜県で林さんのおじいさまが、消火器の卸しからスタートされた「アンシンク」。
消防車や防火服、防災設備など、あらゆる防災グッズを取り扱っている会社で、その3代目として現在も林さんが社長を務められています。
そして今回、より家庭に浸透するような暮らしに馴染みやすい防災グッズをという思いで新たに立ち上げられたのが「ミヤビワークス株式会社」なんです。

これが「OTE」(On The Exit)という新しいタイプの防災バッグ。
強力な磁石がついていて、スチールドアなどにピッタリくっついてくれます。
ご覧のように、見た目がとにかくカッコよく、防災バッグという雰囲気全くナシ!
とあるアンケートによると、家庭に防災用品を持っていると答えた人はわずか30%・・・。
さらに林さんがネットショップのレビューを見たところ、「買ってもどこにしまったか忘れちゃった」という声が多々あり、危機感を持たれたそうです。
そこから、絶対に忘れない場所に置けて、しかもインテリアとしても遜色ない防災バッグを!
と開発されたのが、このOTEなんですね。

中には、手回し式のラジオ&充電器やヘッドライト、救急セット、5年間保存のきくパンと水など13種類のアイテムが。
避難所に行くまでの1日を想定してコンパクトに、でも絶対必要なものとして厳選されています。
というのも、もともとアンシンクでは、官公庁や大きな企業に備蓄品を納めていた経験があり、「避難所にさえ行けば、ある程度のものは揃っている」ということを見越してのことなんですね。
たしかに、あまりに詰め込んでもいざという時に持っていけないかも・・・。
ただこのバッグにはまだ余裕があるので、薬(病歴のメモ)やメガネ、その他自分が必要なものを入れておきましょう!!
ということで、宇賀さんも早速背負ってみました♪

こうしてミヤビワークスからの第1弾アイテム「OTE」がリリースされたわけなんですが、実はここに至るまで、色々と苦労があったそうです。
おじいさまからお父様、そこから3代目として引き継いだアンシンクには、古くからいる職人さん、つまり自分よりも大先輩がずらり。
その人たちなりのルールややり方がある中で、良かれと思ってその方法を変えようとし、一気にスタッフが辞めていってしまうことも・・・。
そこで、アンシンクの文化や枠組みでやってきたことはもちろん大事だけれど、これからまったく新しいことを推し進めるには、一から会社を立ち上げなければと林さんは思い切った行動に出ます!

それはなんと、まわりに相談せずに勝手に登記!(笑)
商品が上がってくる2ヶ月前くらいになってようやくまわりのスタッフに報告したそうです。
最初は「!?」という反応だったそうですが、次第に協力者も出てきて、今回のリリースに繋がりました。
実は宇賀さんも、退社される際に誰にも相談することなく「辞めます」と伝えてから報告をしたそうです。
意外な林さんとの共通点!
それは後に引けない状況に自分を追い込むことでした(笑)
最後に、林さんのバトンな一言とは・・・
「B to C(防災to コンシューマー)」

一般的には「ビジネス to コンシューマー」として
使われている「B to C」。
これまでアンシンクでは「B to G ~ビジネス to ガバメント~」として官公庁に納めることが多かったのは、先ほどお伝えした通り。
それはそれでもちろん役立つものではありますが、直接消費者の方に向けて、さらに防災意識を高めてもらうために、今後もミヤビワークスとしての活動をされて行きたいそうです!
「B to C(防災to コンシューマー)」
いつどこで起こるかわからない災害。
もちろん使わずに済めば何よりなんですが、防災意識を常に持ち、1日1日を過ごして行きたいですね。


◆5月24日放送分より 番組名:「宇賀なつみ BATON」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190524210000