最近「無限」をうたう商品が続々登場。それも人気になっているというので、売れる無限商品について、6月5日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
まず、あの有名なカップメンのメーカーが出した人気の無限商品。開発した東洋水産の澤田舞夕さんに聞きました。
★東洋水産「パリパリ無限シリーズ」完売で半年後に仕切りなおし◆東洋水産 澤田舞夕さん:「マルちゃんの東洋水産では今パリパリ無限キャベツの素、もやしの素、レタスの素、大根の下の4種類を販売しています。商品はパリパリの揚げた揚げ麺と粉末のスープ、特製の油の3点セットになっていて、それぞれの野菜と一緒に混ぜていただいて、食べていただく商品になっています。発売当初はですね、当初計画していた数量のかなりの数が来てしまい、一時販売を休止させていただいて、それで製造体制を整えて半年後にまた発売を再開するといった状況になりました」これは「油であげた麺」と「味付けの粉」と「油」が入っていて、切った野菜をあえるだけのお手軽な商品。レタスやキャベツなど、野菜に合わせて、それぞれ別のレシピが用意されていて、これであえれば、無限に野菜が食べられる、そうです。
いま4種類が出ているんですが、なんと発売当初は完売してしまい、半年間、仕切り直して、再販売したほど売れているシリーズなんです。
ではなぜ無限というネーミングなのか、再び澤田さんのお話です。
◆東洋水産 澤田舞夕さん:「無限と言う言葉自体は、無限レシピとか無限ピーマンとか、結構主婦の間で流行っていると思ってるんですけど、そういったところのネーミングは参考にしながら、冷蔵庫に残っている野菜をどのように大量に消費するとかそういったところの発想から始まりました。まぁでも社内ではやっぱりこのネーミングに対する反対も結構あって、いや無限に食べれません。有限です。とか言われたりとかして、結構厳しい意見もいただいたりして、こんな商品売れないよとか言われたんですけど、意外と世の中に出たら反応がすごく良くて社内でもすごくびっくりしたような感じでした」数年前から切ったピーマンにツナをあえたりする「無限ピーマン」というレシピがSNSなどで人気ですが、それをヒントに、無限に野菜が食べられちゃう簡単な無限商品を開発したそう。
澤田さん自身も野菜嫌いで、どうやったら野菜を食べれるか、冷蔵庫の野菜を掃除するにはどうしたらいいのかと言うことで思いついたそう。
澤田さんは入社11年、入社してからは経理畑を8年歩み、ずっと商品開発やりたくて、2年前にようやく異動してきて初めて手がけたのがこの無限商品だったそう。それがここまでヒットして、経理にいた8年より最近の方が会社人生濃いですねと、話していました。
続いては、あのスナック菓子大手が出した話題の無限商品です。どんなものなのか。カルビーの住谷みどりさんのお話です。
★カルビー「無限ポテトチップス」▼カルビー 左が幸本薫さん、右が住谷みどりさん

カルビーの実店舗カルビープラスで売っている商品で、こちらのおみやげ用とお店揚げたての無限商品2つを出しているんです。
初日はお店のあげたては完売するほどだったそう。
実際にお店でもいただいたのですが、お店の場合はじゃがいもを切るところから始め、ごま油などで味付けし、何より揚げたてなので、香ばしくてまさに無限に食べられる感じ。食べ終わった後も手にごま油の匂いがついていて、それでまた食べたくなっちゃうみたいな感じもありました。
ここまでは売り切れるほどいまなお人気の無限商品の話でしたが、その一方で無限商品から撤退したところもあるんです。
コンビニ大手のミニストップの本間みぎ葉さんのお話です。
★ミニストップ「2年以上も無限シリーズを続けてきた」

ミニストップは無限シリーズのスイーツを2年以上も出していたのに、撤退したと言う話なんです。
企業ってこれから売りますとか好評販売中の話は進んでしてくれますが、なかなかやめた商品、終わった商品の話は、もう済んだ話なのでと前向きじゃないもの。
ただ、ここで気になるのは、なぜそこまで続いた無限商品やめたのか。再びミニストップ本間さんです。
「ちょっと長く24弾までやらせていただいたんですけど、やっぱり売り上げというかお客様の興味は、無限には続かない部分があったので、これからはまた違った視点からと言うところで商品を作っていかなきゃいけないなと思っております。例えば先週までですとアジアン系のシリーズを出していったりとか、懐かしの純喫茶の商品とかを最近はやっていたんですけれども、また来週からは沖縄、この時期沖縄がフーチャされることが多いので沖縄系の素材を使った商品を出していこうというところです。やっぱりお客様は流行に敏感ですので結構、流行り廃りも早いというか、そこについていくというか、むしろお客様が欲しい物を先に作っていけたらなと思っております」やはりいまの消費者というのは、移り気も早く、次々と新しい商品を生み出さなければいけない背景があるので大変ですと話していました。
また、そういう中で企業側は、商品開発の担当者をかえたりもする。その中で2年も同じ無限シリーズを続けたと言うのはなかなか珍しいとも話していました。
利益は無限に続くわけではなく、新しいものを作って利益を無限に続けなければいけないと言う事情もあるんですね。
◆6月5日放送分より 番組名:「森本毅郎・スタンバイ!」内「現場にアタック」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190605063000