2月5日(水)のゲストは通販会社・フェリシモの開発担当、楢崎友里さんと田中桃子さんです。フェリシモは変わり種のファッション雑貨をよく作っており、話題になっています。
松永:アイデアはどうやって思いつくんですか?
楢崎:連想ゲームに近いですね。たとえば牡蠣だったら、「牡蠣がパカッと開いてケースにできそうだなぁ。中に身も入っていて」から連想して、「ポーチやバッグができるかも」と考えて作ってますね。
松永:そうやって思いつくじゃないですか。そこからどんなプロセスを経て形になるのですか?
楢崎:最初に私たちプランナーが企画書を作って、それをメーカーさんに投げて、メーカーさんがプリントとかが入っていないサンプルを作り、それを私たちが修正していって最後の仕上げに持っていく形ですね。
松永:会議はどういう雰囲気なんですか?堅苦しい感じとは思えないですが…(笑)
楢崎:チームの会議は朗らかな感じではありますが、最終の上司とかが集まる承認会議があって、それは皆笑わず電卓をパチパチ叩いてますね。
松永:それは我に返る瞬間ありそうですね。「なにを真面目な顔して電卓叩いてるの?」って(笑)そこで牡蠣の話もするんですよね?
楢崎:誰も笑っていないテーブルの真ん中に牡蠣が置かれていて。

松永:誰も笑っていない段階で不安になりますよね(笑)
田中:不安にはなりますよね(笑)「スベってるんじゃないか…?」って。
松永:周りの人にも聞いたりするんですか?
田中:お互い聞きあってます。「スベってないよね?」って(笑)

楢崎:「面白い、大丈夫だ!」って(笑)
松永:大変ですね…(苦笑)採用されなかったアイデアもあるんですか?
楢崎:最近だと、大豆ってもやしや醤油、味噌とか枝豆とか、いろんなものに変化する食材じゃないですか?それをトレーディングカードにしようと(笑)「大豆を進化させて戦わせるトレーディングカードを作りたい」って言ったんですけど、「意味がわからない」と言われてボツになりました(笑)
松永:めっちゃ面白いけどなぁ(笑)遊戯王を通ってない世代かな?

楢崎:遊戯王は知っているんですが、通ってはいないみたいですね。
松永:やってればね!実際やってれば、豆でどれだけ盛り上がれるかっていうのはあるんですが。
楢崎:カードに遊戯王じゃないですが、サイコロをつけて。サイコロって「ダイス」って言うじゃないですか?それを全部大豆にして、「大豆のダイス」をつけるディテールまで考えたんですけど…(笑)
松永:それを思いついた瞬間は楽しそうですね(笑)

松永:発売はしたけど売れなかったものはありますか?
楢崎:私、トラウマがありまして…。ニホンザルが温泉に入っている姿って有名だと思いますが、「ニホンザルと混浴ができる」というお風呂に貼るシールを作ったんです(笑)
松永:あぁ、そっか~(苦笑)
楢崎:浴槽の壁に貼るとニホンザルが入っている風景に見えるという。面白いと思ったんですが、売れませんでした…。
松永:浴槽に貼るシールって剥がれそうですけどね。
楢崎:粘着力はないんですけど、お水をつけることに吸着できるようになるんです。
幸坂:猿はリアルなんですか?
楢崎:すっごくリアルです。
松永:発売してみたら、猿と一緒にお風呂に入りたいと思った人が少なかった感じですか?
楢崎:ニーズはほぼゼロでした…。
松永:ほぼゼロ!!
松永:売れるものと売れないものの違いはなんでしょうか?
田中:ドラえもんの布団収納ケースを作ったときに思ったのですが、「ドラえもんが押し入れで寝ている」というあるあるや共感が大きいものは売れるような気がしますね。
松永:なるほど、共感ですね。楢崎さんはどうですか?

楢崎:海遊館のアザラシのユキちゃんクッションとかがそうなんですが、既視感がないものってヒットしやすいなと思っています。
松永:なるほど、見たことないけど共感できるものって最強かもしれませんね。
松永:話題性みたいなものは狙って作られているんですか?
楢崎:全部の商品ではないですが、「これは話題にしよう」というものは、1回考える前に、私の頭の中のTwitterに投稿して…。
松永:頭の中のTwitter!裏アカね(笑)
楢崎:そうですね(笑)頭の中の裏アカに投稿して、「どれぐらいRT数がありそうだな」とか、「こういう反応がありそうだな」というのを想定した上で作り始めることが多いですね。
松永:1回シュミレーションするんですね。
このほかにも、Creepy Nutsのグッズ案を考えてきてくださいました。