毎週土曜夜10時より、TBSラジオから全国9局ネットで放送中の「TALK ABOUT」。パーソナリティは、Da-iCEの工藤大輝。


8月15日の「TALK ABOUT」は・・・

オープニングでは 、Da-iCEのNEWシングル「DREAMIN' ON」に収録される、工藤大輝 作詞・作曲の新曲「Found It」を初フルOA! 「改めて原点に返って… これが僕からの指針です。」というこの楽曲。曲に込めた想いやテーマについても工藤さんがたっぷり語っています。

そして今夜は、オープニングからねおさんが登場し、ダブルパーソナリティでスタート! いつもは22時30分頃からの「ねお TALK ABOUT」を担当していますが、今回はゲストとして、そしてパーソナリティとして一緒にお送りしました。

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終戦の日。みんなで「戦争と平和」について考える

22時台は、ゲストとみんなの声を聞く「TALK ABOUT YOU」のコーナー。
8月15日は、終戦の日。第二次世界大戦の終戦から75年を迎えたこの日の放送では、ゲストにこちらの3人をお迎えして、リスナーのみんなと一緒に「戦争と平和」について、考えていきました。

モデル、YouTuber、アーティスト・ねおさん

「そこには同じ暮らしがあったんだ」ねお×堀潤×庭田杏珠×工藤大輝が終戦の日に【戦争と平和】を考える

ジャーナリスト・堀潤さん
「そこには同じ暮らしがあったんだ」ねお×堀潤×庭田杏珠×工藤大輝が終戦の日に【戦争と平和】を考える

戦争を語り継ぐ活動をしている、東京大学1年生の庭田杏珠さん
「そこには同じ暮らしがあったんだ」ねお×堀潤×庭田杏珠×工藤大輝が終戦の日に【戦争と平和】を考える

工藤:ねおちゃんは、戦争というとどんなイメージがありますか?

ねお:自分は鹿児島出身なんですが、南九州市にある「知覧」という場所は、特攻隊が旅立つところがあったので、学校の行事などでみんなと行きました。実際に特攻隊の方が使っていた特攻機とかがあったりするので、改めてそこに行って、その場で見て実感した部分がありましたね。

「戦争」についてどんなイメージがあるのか。若い世代のリスナーからもこんなメッセージが。

■ラジオネーム:あいるさん(中3)
戦争は、この世に二度と起こってはいけないこと。

歴史の授業で戦争について習った時、内容が少なくて、「もっと教えて欲しい…」と思いました。今の若者は、戦争についてあまり関心が無さすぎるんじゃないかと感じています。

■ラジオネーム:こうきくん
僕の祖父は、海軍の予科練習生で、戦争に向かう直前のところで終戦を迎えたそうです。あの時、祖父が戦争に行っていたら、もしかしたら自分は生まれてなかったかもしれないと思うことがあります。

工藤:これはみんなに言えることでもあると思うんですけど、こうきくんが言うように、過去が「今」に繋がっていることだから、「忘れました」で終わらせずに改めて考えていく機会をね。きっかけがあるならば、そこでちゃんと思い出すことが大事だと思いますね。

「そこには同じ暮らしがあったんだ」ねお×堀潤×庭田杏珠×工藤大輝が終戦の日に【戦争と平和】を考える

工藤:堀さんは、日本の取材については、どんな取材をされてきたのですか?

堀:まさに、戦前・戦中・戦後を生きてこられた、当時の太平洋戦争を自分で体験した方々のお話をずっと聞いてまわりました。テレビやニュースで伝えられる「戦争」って、爆弾が落ちた時とか、兵隊として戦った最前線の非常に厳しい様子とか、そういうことが伝えられることが多いと思うんです。でも、その人たちにも実を言うと少年時代があり、家族と過ごす日々があり、漫画を読んだり、映画を観たり、お茶をしたりといった時間があって… 。そういう部分がなかなか伝えられてこなかったので、一人の方に2時間3時間聞いたものをそのままインタビューとして、例えばYouTubeの動画にして見てもらったりとかして。「あっ、同じ暮らしがあったんだ」という事を感じてもらえるようなことも、伝えて回っていますね。

さらに堀さんは「戦争を忘れないように、ではなく、今もどこかで戦争は起きているんです」とも。

75年前に起きたことと、そこでの人々の暮らし、そして今も世界のどこかで起きている戦争の現状について、とてもわかりやすく解説してくれました。
「そこには同じ暮らしがあったんだ」ねお×堀潤×庭田杏珠×工藤大輝が終戦の日に【戦争と平和】を考える

そして今回は、実際に戦争を語り継ぐ活動をしている大学1年生の庭田杏珠さんも、広島からリモートで出演。庭田さんは、広島生まれ。小学5年生の時に「被爆者の想いを、継承すること」に関心を持ち、戦前・戦争当時の白黒写真に、よりリアリティを持たせるべくカラー化させ、新しいかたちの継承に取り組んでいます。

堀:今日僕は、庭田さんのお話を伺うのを楽しみにしてきました。毎日Twitterをチェックしているんですけど、必ず1日1回チェックするのが、戦争中や戦争前の人々の暮らしを写した写真を、AIとかを使ってカラーにして、当時何が起きたのかをずっと発信する取り組みがあるんですよね。庭田さんがその発起人の一人で。なぜその活動を始めたのですか?

庭田:高校1年生の時に、浜井徳三さんという方と出会いました。現在平和公園になっているところが戦前は4400人が暮らす繁華街で、そこで浜井さんのお父様が「浜井理髪館」を営んでおられて、ご家族全員を原爆で失ってしまったというお話を伺いました。そのお話を伺った1週間後に学校でワークショップがあり、その時に戦前の沖縄の白黒写真をカラー化するという取り組みがあることを知りまして。戦前の白黒写真というものがカラーになることで「本当に今を生きているみたいだ」という印象を受けました。

「そこには同じ暮らしがあったんだ」ねお×堀潤×庭田杏珠×工藤大輝が終戦の日に【戦争と平和】を考える

庭田:浜井さんから後日、戦前の250枚くらいの白黒写真が入ったアルバムを見せていただきながらご家族との思い出を話していただいた時に、これをカラー化して浜井さんにプレゼントして、亡くなったご家族のことをいつも近くに感じてもらいたいなと思ったのが、この取り組みのきっかけです。

工藤:今、実際にスタジオに写真がありますが、すごい…鮮明ですね。

ねお:全然印象が違いますね…

そこに写されていたものはどんな景色で、どんな暮らしがあったのか? 堀さんが詳しく解説してくれています。この他にも、リスナーのみんなから届いた戦争についての「聞いたこと」「考えたこと」もたくさんご紹介し、改めて私たちが今できることについてもみんなでトーク。ゲストの3人や工藤さんも、今回の放送をきっかけに改めて今思うことがたくさんあったようです。

松室政哉が推薦!「見るべき戦争映画」

23時台は「CULTURE TALK ABOUT」のコーナー。
ゲストは、“TALK ABOUTの歩く映画辞典”シンガーソングライターの松室政哉さんが登場! 今回は、松室さんが「見るべき戦争映画」を3本紹介してくれました!

松室:「戦争映画」というと、アクションものとか、戦車や飛行機が出てきて… といったイメージですけど、今回はあまりドカンドカンとしていない映画をあえて選びました。

「そこには同じ暮らしがあったんだ」ねお×堀潤×庭田杏珠×工藤大輝が終戦の日に【戦争と平和】を考える

松室政哉が推薦!「見るべき戦争映画」3本!

1、戦争下で浮き彫りになる、人間の価値!
『シンドラーのリスト』

2、コメディの王様が描く、戦争のおかしさ!
『独裁者』

3、戦渦のラジオDJが灯す、微かな希望!
『グッドモーニング, ベトナム』

「そこには同じ暮らしがあったんだ」ねお×堀潤×庭田杏珠×工藤大輝が終戦の日に【戦争と平和】を考える

工藤:『シンドラーのリスト』は1993年公開の映画なんですね。(同じスピルバーグ監督の)『ジュラシックパーク』の製作と同じ年。すごい振り幅!

松室:そうなんです。この監督のスピルバーグはすごいんですよ。『ジュラシックパーク』という、みんながワクワクするような映画と、『シンドラーのリスト』っていう本当に考えさせられる映画を同じ年に作っているっていう・・・

工藤:いや、すさまじいですね。なるほど…。

ちなみに、この映画から受け取れることはどんなことでしょうか。

松室:ユダヤ人を助ける、と思ったのがこのドイツ人。でもそんな事実があったことなんて、普通に勉強してる中で誰も知らないじゃないですか。なんか「ドイツ人」と「ユダヤ人」をきれいに分けてしまうじゃないですか。でも、ドイツ人の中にもそういう人がいたし、たぶんもっといっぱいそういう人がいたはずだし。そういう人間の価値みたいなのを改めて考えさせられる映画ですね。

さらに、2本目、3本目についても、じっくりたっぷり語っていただきました! 映画やエンターテインメントを通して戦争を知ってみるというのも良いのではないのでしょうか。

工藤大輝・今週の選曲

♪ FAKE ME FAKE ME OUT / Da-iCE
♪ BET / Da-iCE

◆8月15日放送分より 番組名:「TALK ABOUT」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200815220000

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