TBSラジオで放送中の「ACTION」。火曜パーソナリティは、クリープハイプの尾崎世界観さん。
8月25日(火)のゲストは、東京スカパラダイスオーケストラのギターを担当されている加藤隆志さん。尾崎世界観さんとは実はまだ発表していない曲があるそうです。今日は加藤さんからスカというジャンルについて、また海外でのライブで印象に残っていることについてお話を伺いました。
尾崎:スカというジャンルはどういうものですか?
加藤:簡単に言うと、レゲエが出てくる前にジャマイカで流行っていたジャンルです。レゲエってゆっくりしたビートですけど、それを速くしたのがスカですね。実はジャマイカでスカは4年間しか流行っていないんです。それはなぜかというと、当時ジャマイカで猛暑があったんです。で、スカってダンスミュージックなんですね。そのスカを演奏するダンスホールが暑すぎて演奏できないということで、ゆっくりのビートになっていってレゲエになったんです。
尾崎:へぇ~!じゃあその猛暑がなかったら、まだスカがスタンダードなままだったかもしれませんね。
加藤:そうですね。それが70年代にロンドンでリバイバルされたんです。
尾崎:スカパラはスペシャルズとも一緒に演奏されていますし、スカの元祖と言われるバンドとも一緒に演奏されています。
尾崎:スカの魅力はどういうところでしょうか?

加藤:ダンスミュージックとして、一番シンプルな形の骨組みで踊らせることができる点ですね。やっぱりビートがダンスミュージックとしてすごく優れていますよね。
尾崎:大きい音を鳴らすロックバンドをやっている身からすると、スカって音圧はないですよね。僕がスカパラで歌わせてもらったときにビックリしたのが、音がすごく小さいんです。演奏が上手い人って音が小さいんですよね。クリープハイプはとにかく爆音で鳴らすバンドなので、「俺、大丈夫なのかな…」って思ったのを覚えていますね。楽器の腕が熟練されていくと、どんどん音って小さくなるんですよ。
加藤:こっちは管楽器に合わせるからね。なるほど、心細い思いをさせてしまっていたんだね…(苦笑)
尾崎:違うんですよ!いつも爆音でごまかしていた僕が悪かったんです…(笑)
尾崎:海外でのライブのお話を伺いたいです。まずはメキシコはどうでしたか?
加藤:2011年に初めて行ったんですけど、お客さんの熱狂ぶりがすごかったですね。
尾崎:どんな町へ行きましたか?
加藤:下北沢みたいな若者が集まるお洒落なカフェに行ったり、メスカルというテキーラの親戚みたいなお酒が美味しいお店に行きました。メキシコではテキーラよりメスカルのほうが飲まれるみたいですね。

尾崎:メキシコのライブってお客さんがTシャツを勝手に作っているんですよね?
加藤:勝手に作ってるんですよ!フェスで売っているスカパラのTシャツのロゴが、日本語が読めないから「東京スカパラダイスオーケストラ」が逆に表記されていたりね(笑)それを平気で売ってるんですよ。
尾崎:それは嬉しいものですか?
加藤:嬉しさもあるんですが、オフィシャルのほうが値段が高いからお客さんもニセモノを買うんですよね。でも僕らもやっぱり嬉しいので、そのニセモノをお土産に買って日本で着ていたりしますよ(笑)
尾崎:逆にメンバーが買っていくんですね(笑)あと興味深いと思ったのが、メキシコのライブは当日券の伸びがすごいんですよね。前売券を買う習慣がないということですか?
加藤:そうですね。僕ら1回、メキシコでワンマンライブをやったことがあるんですが、お客さんが6000人来てくれたんですよ。その前売券の段階で3000枚だったんです。「3000人も来たらすごいよな~」と思っていたら、当日に倍の人数が来たんです。これは日本と全然違いますよね。
尾崎:日本は当日券はそんなに伸びないですよね。性格の問題もあるでしょうね。
引き続き、印象に残った海外でのライブについてお話を伺いました。
◆8月25日放送分より 番組名:「ACTION」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200825153000