TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」月~金曜日の11時から放送中!
8月27日(木)の「スーさん、コレいいよ!」のコーナーには 害虫防除技術研究所代表・白井良和さんが登場!
《虫除けスプレー選びのポイント》を教えて頂きました!
白井:その年の気温や降水量によりますが、7、8、9月は蚊のピークになります。9月もまだまだ蚊が多い月なので、注意すべきです。
✴︎ディート
白井:ディートは虫が二酸化炭素を感知するセンサーを鈍くする働きがあります。蚊・ハエ・ノミ・イエダニ・マダニ・アブ・トコジラミ・ツツガムシに効果がありますが、ゴキブリやハチ、アリなどには効果がありません。また、赤ちゃん、幼児、小学生によって、1日の使用回数に制限があり、一部の繊維を傷つける恐れもあります。
✴︎イカリジン
白井:「イカリジン」は、使用するのに年齢制限がない虫除け剤の成分で、日本では2016年に認可されたばかりです。また、繊維を傷めないため洋服の上から吹きかけることも可能です。
白井:イカリジンの虫除け効果は、ディートとほぼ同等の力を発揮しますが、イカリジンの効果がある虫は蚊・ブユ・アブ・マダニの4種類のみ。イカリジンが効果を発揮する虫の種類数としては、ディートに劣るデメリットもあります。目的に応じて使い分けましょう。
成分濃度のポイントは普段使いならディート10、イカリジン5、 アウトドアならそれぞれ3倍をチョイス!白井:日常使いの場合なら「ディート含有量が10%前後」もしくは「イカリジン含有量が5%」のもので充分です。長時間外にいるときは、それぞれに3を掛けて「ディートは30%」「イカリジンは15%」配合がオススメで、使用シーンや目的に応じて、濃度を使い分けましょう。
Q.虫除けは液体のミストやエアゾールなど色々ありますが、どう使い分けたら良いか?
A. 液体のミストは手につけて塗り伸ばせますので、手につけて顔に塗ることが可能。足首付近ならエアゾールが便利です。室内に蚊が入った場合の対策は、ワンプッシュ型殺虫スプレーが簡単で便利。アウトドアでならディートやイカリジン配合の虫よけスプレーを塗り、汗をかいたら塗り直しましょう。
Q.蚊取り線香はどうでしょう?
A. 換気ができる場所では煙が広がりやす為、蚊取り線香も使えますが、火を使用しない液体蚊取り、マット式蚊取りも便利。
Q.農作業をされている方へおすすめの虫除け対策はありますか?
A. 農作業、除草作業では、蚊取り線香皿を腰に付けて作業するのも蚊対策に効果的。長袖、長ズボン、靴下と靴を履く、ワークマン等で市販されている殺虫剤をしみこませた衣服を着るのも有効。
害虫防除技術研究所代表 白井良和
・1994.3京都大学農学部農林生物学科卒業、1996.3京都大学大学院農学研究科農林生物学専攻修士課程修了
・2001.3富山医薬大大学院医学系研究科博士後期課程修了、医学博士。専門は、蚊の誘引や忌避、殺虫、ゴキブリ対策などの衛生動物学。
・1996年、殺虫剤メーカーにてゴキブリベイト剤の研究開発に従事。
・2001.3害虫防除技術研究所設立、2003.12 蚊の駆除を専門とする有限会社モストップを創業。
・現在は、商品の効果を評価するため、蚊など害虫の忌避、誘引、殺虫試験業務や、メディアへの情報提供を行っている。
◆8月27日放送分より 番組名:「ジェーン・スー 生活は踊る」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200827110000