TBSラジオ『TALKABOUT』毎週土曜夜10時から放送中!(3月19日(土)放送分)
22時台後半は、モデル・YouTuberのねおちゃんのコーナー【ねお TALK ABOUT】
先週に引き続き、ゲストにジャーナリストの堀潤さんが登場!
「ロシアとウクライナの情勢」について、現地の住民の方や現地で取材をしている仲間のジャーナリストの方と発信している堀さん。前回は、ロシアとウクライナの歴史的背景について教えていただきましたが、今回は、それぞれの国の今と今後について、そして、私たちが暮らす日本の役割について、わかりやすく解説してくださいました!
ねお:ウクライナとロシアの状況は、今後どうやったら解決していくのかなってすごく思うんですけど・・・

堀:これは正直僕も取材をしていて、現地の様子を発信していて、途方に暮れます。どうすればいいのかが、なかなかわからない。
ねお:へえ。
堀:なぜかっていうと、「禁止区域」っていうのを設けてしまうと、そこにロシアの飛行機が入ってきたら「禁止区域、破ったな」ってことでNATOが出動しなきゃいけなくなるんですね。そしたら全面戦争になってしまうと。
ねお:確かに・・・

堀:そうすると、「第三次世界大戦の幕開けだ」ってことになってしまうので、支援はしたい。でも、ロシアと全面戦争をしたら世界戦争になってしまう。なぜなら、ロシアが戦争に踏み切るということは、ロシアを支持する国々も参戦してくるから。そうなってしまうともう世界が破滅に向かう。そうなってはいけないからということで、ウクライナに対しては「わかりました。直接は軍事力、兵は送らないけれども、武器は送りましょう」とか。
ねお:なるほど。
堀:で、ロシアのプーチン大統領は「核も使うぞ」っていう姿勢を示して停戦の交渉をするんだけども、それははっきり言うと「自分たちの意にそぐわない決断は受け入れないし、もし拒否するんだったら、わかってるよな。攻撃するぞ」っていう交渉を今迫られている真っ最中なんです。
今後の他の国への影響は・・・?

ねお:今の戦争ってなると、他の国の影響ってどんな感じなのかなってすごく気になります。
堀:そうですね。こうして世界秩序が大きく崩れていくと、仕掛け花火の導火線に火が付いたようなもので、「ロシアがこれをやれるのであれば、我々だってやっていいだろう」っていうような形で、いろいろなところでまた紛争が相次いだりとか、どこかの主権を脅かすような侵攻が起きてしまうとか。そういうことをなんとか今抑えなきゃいけないっていうことで、今苦労しているんですね。
ねお:そうですね。
堀:だから、「対話の場を作ろう」とか「経済的な結びつきを強めよう」とか、そういうことは必要だと思うんですけど、今は全く、今度は逆でね。「ロシアの侵略行為を防ぐためには、経済制裁をしなきゃいけない」ということで、ロシア政府に対してさまざまな制裁を行っています。
ねお:うわ、嫌だ!
堀:そうやって第二次世界大戦、太平洋戦争は開戦していったし、開戦させられたっていう意見もありますけれども。だから、まさかこの21世紀に、あの20世紀の最大の悲劇と同じ課題を突き付けられるのかと、思ってもみなかったんじゃないかな。

ねお:そうですよね。社会の教科書とか授業で習ったことが現実にあるんだと思うと、「こういうことが本当にあるんだな」っていう衝撃をすごく受けますね。やっぱり。
堀:だからこそ、日本の役割って大きいと思うんですよ・・・
この後、日本の役割について、私たちができることについて、堀さんのお話は続きます。堀さん、2週に渡りわかりやすく解説してくださりありがとうございました!