TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!(4月27日(水)放送分)
スーパーでも出回っているこの時期旬の「筍」。そんな筍を巡って、生活は踊る水曜班のスタッフから、こんな声が聞こえてきた。
「スーパーでよく見る筍。旬のものだからこそ、この時期に食べたい!」
「ただ、あの皮に包まれているフォルムからして、調理が難しそう」
「ネットで調べると下処理が必要っぽいけど、いろいろな方法が出てきて結局どうやるのが正解なのかわからない」
「なぜ米ぬかが必要なのか?米のとぎ汁でもいいって書いてあった」などなど
そこで知っている方も多いかもしれませんが、改めて筍を美味しく食べる下処理の方法を調査してきました!
まずお話を伺ったのは、小倉さんの知り合い。宮城県仙台市・国分町にあるVIEWのオーナー、大久りなさん。
大久さんのお家は、裏山が竹林ということで、筍がたくさん採れる。きのうも一輪車を使って山盛り3杯の筍を収穫したとか。収穫量はその年によって違うそうですが、毎年何トンという量の筍を収穫するそう!
大久さんに下処理の方法を伺ったところ・・・
「皮を剥いて30分くらい茹でたら、あとは冷めるまで待つ」と。え、こんなに簡単なのか?聞いている話と違う・・・と思ったんですが、これだけ簡単な下処理だけでいい理由は「新鮮な筍だから」。
では、新鮮な筍が手に入らない場合はどうしたらいいのかについて別の方にお話を伺いました。
大阪で料理教室も主宰されている、管理栄養士の大畑ちつるさん。大畑さんは「やさい料理研究家」でもあります。
『なぜ筍は下処理が必要なのか』
筍は時間が経つと、筍特有のえぐみが出てきます。これは「シュウ酸」と呼ばれる成分が原因だということなんです。
ちなみにシュウ酸が多く含まれる食品を調べると、筍のほか、ほうれん草、さつまいも、レタス、ブロッコリー、なす、ピーナッツ、熟していないパナナ、チョコなど。
この筍のシュウ酸=えぐみを感じにくくするために「米ぬか」や「米のとぎ汁」を使うといい、ということなんです。
では、なぜ「米ぬか」や「米のとぎ汁」を使うといいのか。「米ぬか」や「米のとぎ汁」に含まれるカルシウムがこのシュウ酸とくっつくそう。それが水に流れ出てくれるので、えぐみを感じにくくなる、ということなんです。
→シュウ酸とカルシウムが結合することでえぐみを感じにくくなると。
化学のチカラでえぐみが感じにくくなる・・・昔の人の知恵はすごい・・・!!
「米ぬか」と「米のとぎ汁」、どちらがいいの?
「米ぬか」と「米のとぎ汁」を比べた時に、米ぬかの方が栄養価が高く、その分「米ぬか」のほうが、えぐみ「シュウ酸」を取り除く力が強い。そのため時間が経てば経つほど、「米のとぎ汁」を使うよりも「米ぬか」を使う方がえぐみを取るのに向いているそうなんです。
ただ、時間が経っているかいないかの判断は難しい。そこで筍の産地と自分が住んでいる場所の距離を見てみるといいと。遠ければそれだけ時間が経っているので、「米のとぎ汁」を使うよりも「米ぬか」と。
ということで、早速筍を調理。
今回スタッフが購入したのは静岡県産の20cm以上ある筍。スーパーで購入したところ、袋に米ぬかが入っていた。
鍋にたっぷりの水と米ぬか、そして筍を入れて沸騰したら弱火で1時間くらい、竹串で刺して柔らかくなっていたらOK。
筍の保存方法ですが、一晩寝かせた後、皮を剥いてたっぷりの水に漬けて冷蔵庫に保存。なるべく毎日水を替えて5日以内に食べきることが重要。