TBSラジオ『要潤のMagicHour』毎週土曜17時から放送中!(5月7日(土)放送分)

今月のゲストは、ソプラニスタの岡本知高さん。

最上階10階にあり、東京湾の一望できる『エグゼクティブオーシャンビューテラススイート1007号室』でお話伺います。

岡本「このお部屋は、声がよく響いて、素敵なお部屋ですね~」

要「どうですか?初めてのハイアットリージェンシー東京ベイは」

岡本「景色が素晴らしいですね~。自然に囲まれながらも都会的なハイクオリティな感じがして、かっこいいな~と感じてます。」

近藤「岡本さん本当美しい声でいらっしゃいますから、今月は、リスナーの方にも、イヤホンで聞いていただきたいですね!」

大きく話題になった、『オリンピック賛歌』の歌唱!

岡本さんといえば、東京2020オリンピック閉会式で『オリンピック賛歌』の独唱が記憶に新しい方も多いでしょう。

その時着用された鮮やかな青の衣装は、地元高知県の”仁淀ブルー”をイメージされたものでした。
あのパフォーマンスのために用意された衣装で、とても大事にされているそう。

要「今日着てこられるかと思いましたよ?(笑)」

岡本「今日は、チェックのシャツです(笑)あはは(笑)」

近藤「今までの衣装は、全てご自宅に保管されてるんですか?」

岡本「今まで40着以上作ってきましたが、絶対使わないというものはリボンにして新しい衣装に使ったり、染め直したりしてます。歌ってる時に、袖の内側がちらっと見えると、”あ、あの時の衣装だ”って思い出が甦ったりしてね。」

近藤「歴代さまざまな思い出が詰まっている衣装を着られてるんですね~!」

岡本知高と、ハイアット リージェンシー東京ベイで優雅な夕暮れ...の画像はこちら >>

”将来は、音楽の先生になりたくて”

奇跡の歌声で男性ソプラノ歌手”ソプラニスタ”として活躍する、岡本さん。

ソプラニスタは、裏声で歌唱するカウンターテナーに限らず男性でソプラノの声を持っている歌手の総称です。
ソプラニスタという言葉は、イタリア語では辞書にも掲載されていますが日本ではまだまだ浸透していません。

近藤「声変わりはあったんですか?」

岡本「自覚は無かったんですが、大学三年で耳鼻科に行ったら”もう大人の喉になってますよ”って言われたんです。だから知らず知らずに、変声期が終わってたみたいですね」

要「そもそも、何歳から歌を始めたんですか?」

岡本「僕、音楽大学受験するのに遅いんですけど、歌を始めたのが、高校3年だったんです。中学高校は、吹奏楽部でサックスを吹いていて、将来は音楽の先生になって、吹奏楽部の顧問やりたかったんです!」

大学受験にあたり、最初はサックス専攻を目指していたもののピアノや歌も学べる教育科の存在を知り、受験の希望進路変更!

歌の実技のため、高校3年で声楽を開始された岡本さんですが、あまりに飛び抜けた個性で教育科には向いていない、と先生に指摘されてしまったとか...

岡本「だったらこの個性を存分に活かして、声楽科から先生になろうと。なので、サックスから教育、教育から声楽ところころと専攻が歌に変わっていったんですよね。」

要「その声は先生には向いてないと言われても、それでも声楽を続けたんですか?」

岡本「僕は、声の高さについて自分で考えたことがなかったんです。高い高いって言われていましたが、当たり前すぎて自覚がなくて...。

先生になるには邪魔だとか言われて、心外だな~って思ってました(笑)その後、僕が自分の声の高さを理解したは、音楽大学に入学した後でしたね(笑)声の低いバリトンの友達と同じ楽譜を見ながら話していたら、どうも話が通じない...彼と1オクターブ違うんだ!と気がついたんです。」

岡本さんの音域は、3オクターブ。
オペラ歌手で3オクターブの幅自体は少なくはないそうですが、女性ソプラノの音域を男性が持っているのは、唯一無二だとか!

岡本知高と、ハイアット リージェンシー東京ベイで優雅な夕暮れ時を。

岡本さんの憧れの音楽家は、数々のオペラやミュージカルに出演されていたソプラノ歌手:中島啓江さん。

大きな身体であることにコンプレックスを持っていた中学時代に、テレビ番組で、エネルギッシュに歌う中島さんに衝撃を受けたのだそう。

岡本「太ってるからとか、人からどう見られてるとかじゃなくて、自分の殻を破って、自分を出すことが、表現のゼロ地点なんだ。
っていうのを一瞬で教わりました。そこで、鎧のような自分の殻が割れました。
後に歌手になってから、中島さんとご一緒する機会もいただけて自分でも思いがけない人生を歩めているな、と思います。」

近藤「初めてお会いしたのは?」

岡本「実は、香川県に中島さんがコンサートでいらした時です。高校3年生で声楽始めたばっかりの時で、高松駅で『けいこさーん!』って追いかけたらもう電車に乗っていらしたのにわざわざ降りてきてくださって。”国立音楽大学をソプラノで受験します”っお伝えしたら『男の子の高い声は、テノールからだよ?』って言われて(笑)しかもそのやり取り、共演した時に話したら、覚えててくださってたんですよ!あの時のソプラノの子!って(笑)」

岡本知高と、ハイアット リージェンシー東京ベイで優雅な夕暮れ時を。

岡本さんの最新アルバム『Anthem』は現在発売中。

ご自身でやりたいことを追求されてきた岡本さんが、”大人の背中をそっと支える、優しい応援歌”を目指した作品です。

岡本「お世話になっている方が、”良く眠れました”って言ってくださってました」

要「そう!失礼だから言わなかったんですけど、すごく眠くなりました(笑)いいんですか?この感想で(笑)」

岡本「あ、よかった!音声学の研究されている方によると僕の声の揺らぎが、1/fという心地のいいものらしいのでCDにも入っていたらいいな~と思ってます。」

来週も、岡本さんと一緒に、優雅な夕暮れ時を過ごします。

OA楽曲
Worldinunion /岡本知高

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