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8月3日(水)放送後記
【起立性調節障害をもとにした映画「今日も明日も負け犬。」】
朝起きられない病気「起立性調節障害」の女子高生が監督となり、自身の体験をもとに女子高生チーム28人で作られた映画『今日も明日も負け犬。』で主演を務めた古庄 菜々夏さんにお話しを伺いました。
「起立性調節障害」とは、朝起きられない・朝起きることが辛い病気で、
「立ちくらみ」「失神」「気分不良・全身倦怠感」「頭痛」「腹痛」「動悸」といった様々な症状があり、個人差のあるもので、なかなかまわりの人には理解されないことが多いです。
映画『今日も明日も負け犬。』は、西山夏実監督の実体験を元にしており、西山監督は中学2年生の時に「起立性調節障害」の診断を受けています。
古庄さんと西山監督とは、高校1年生の時にクラスメイトとなり、出会って1ヶ月後に「学校の友達にも知っておいてほしい」と病気のことを伝えられました。
高校2年生の4月ごろに西山監督と、映画でも脚本を担当している小田実里さんが書いた原作「今日も明日も負け犬。-西山夏実の完全実話録-」という本を発売。
すると、その本が当事者たちの目に触れ、「病気のことをもっと広めてほしい」という声が届き、映画化することに。

公開後の反響は大きく、映画甲子園「高校生のためのeiga worldcup2021」では日本一に!
さらには、ドイツやフランスの映画祭でも上映されることに。
今年の10月には、アメリカで行われる全米学生映画祭にも出場することから、今後さらなるこの映画が広まっていくことが期待されます。
映画から、「起立性調節障害」の認知が広まり、さらなる理解に繋がることが、本作に携わった人々の願いです。
【自分を好きになることの大切さ】
葉っぱの切り絵アーティスト・リトさんをリモートでお迎えしました。
リトさんは、ご自身のADHD(発達障害)による偏った集中力を活かし、葉っぱを使った切り絵作品を制作しているアーティストです。
昨年5月19日のご出演後、さらに活躍の場を広げて、『徹子の部屋』『情熱大陸』などにもご出演されました。

失敗が多く、「足を引っ張らない」ということばかりを考えて会社に出社していた時期から、
ADHDとの診断を受けてからは、それを受け止め、周りと同じレールを進んでいた考え方をやめて、自分で道を決めるようになっていき、人生が変わっていったと語っています。
最初は「自分のため・生活のため」に始めた葉っぱ切り絵のアートが、今では「自分の作品を楽しみに待ってくれている人がいる。」
それが原動力となって活動を続けることができており、「どうやったら人のためになることが、自分にもっとできるだろう」という考えに大きく変化しました。

リトさんは、今後は講演会や、子どもたちに向けた「みんな自分が好きになる『葉っぱの学校』」など、さらなるチャレンジをしていく予定です。
そして8月8日「葉っぱの日」には、「葉っぱ切り絵 絵本 素敵な空が見えるよ、明日もきっと小さな優しい森の仲間たち」が発売されます!