TBSラジオ『井上貴博 土曜日の「あ」』毎週土曜13時から放送中!
2月18日(土)放送の井上貴博 土曜日の「あ」。
ゲストにエッセイ本『ポンコツ一家』が話題!お笑いタレントの、にしおかすみこさんが登場!
認知症の母、ダウン症の姉、酔っ払いの父、そしてご自身について書かれた著書『ポンコツ一家』が話題のにしおかさん。
井上「1月に出版された『ポンコツ一家』。ネットでも売切れたりと話題になっていますが、どんな経緯で書かれたんですか?」
にしおか「元々はエッセイなんですが講談社のFRaU Webっていう月1回連載させて頂いていたのが本になったっていう感じなんですよ。出版社から書いてみませんかではなくて、私が書き貯めたものをマネージャーさんに営業してきてってお願いして決めてくださったんです」
井上「これは書きたいって最初にスイッチが入ったのは何がきっかけだったんですか?」
にしおか「元々書くのが好きだったんです。でも仕事も元々無かったのに毎日にダラダラかまけて、何やらなかったんです。実家に戻って、ほとんど仕事ゼロだったので暇だし何かしようと思って。あと生活費もいるし」

井上「お母様が80歳で認知症を患ってらっしゃる。お父様が81歳でお酒が大変大好き。お姉様は47歳でダウン症を患ってらっしゃると」
にしおか「2020年の6月ぐらいに実家に戻りましたね。コロナのロックダウンみたいなのを初めて聞いたなぐらいの時に戻りました」
井上「実家に戻って、そこからやっぱり生活一変された?」
にしおか「実家がちょっとゴミ屋敷みたいになってたから、まず掃除から。生ゴミ臭かったし、今思うとお風呂入ってない匂いもあったし。あと床が砂だらけで砂場みたいになってて…床を雑巾で拭くんですけど、砂が水分を含むから本当に砂場みたいになるんですよ。

井上「本を拝読しましたけど事実は小説よりも奇なりをなんかも体現されてるような感じですよね。最初は大変だなとか思うんすけど、途中からくすって笑ってる自分もいるんですよ」
にしおか「嬉しいです!笑っていただきたいなと思って書いたので!」
井上「笑っていいのかなっていう自分もいるんですけど、コミカルに書いてくださってるので。本の中でもお母様が元看護師で、倒れられた時も『ポカリと水とタオル』とかすごいしっかりしてて」
にしおか「はい」
井上「しっかりしてるところとのラインが難しくなってることがやっぱり大変ですよね」
にしおか「境界線が私もわからないので…と思いながら毎日なんかバタバタしてますね。でもなんか…介護ってよく言われるんですけど、うちの母はまだ徘徊もしてないですし、寝たきりでもない。介護って言われるとなんかちょっとおこがましいかなと思ったりも…」

井上「『私なんて介護なんて言えないです』って言って声を上げられない人もいると思うんです。でもにしおかすみこさんがあえて本・エッセイという文章にしてもらうと救われる方多いだろうなっていうのをとても感じました」
にしおか「そうですかね」
井上「日本なんて介護が皆当たり前になってくるわけじゃないすか?他人の前ではちゃんと取り繕う母親の姿あるなとか。もちろん自分でもあるわけで。でもそういうのをちゃんと吐露してもらう、しかも笑いにしてくださるっていうのは読む方救われると思います」
にしおか「ちょっとずれるかもしれないけどWebのコメント欄を見せて頂いたりするんですけど、その時に『なんか笑った』とかいうコメントいただくと、めちゃくちゃ元気になります!」
井上「あとはインタビューとかで答えられてらっしゃいますけど、『あくまでも自分ファーストでいいんだよ』とか。先々のことを考えるとつらくなるから『明日の朝ご飯までしか考えない』って言葉。すごく素敵だなと思うんす」
にしおか「本当ですか?これ別にどの人間でもそうですけど、先々のことを勝手に考えて、勝手に不安になりません?」
井上「そうですね」
にしおか「自分が生きてきて、ずっと計画立ててもその通りいったことないし…だからもう明日の朝ご飯ぐらいでいいんじゃないかなと思って」
井上「自分ファーストってのはどういう思いからですか?」
にしおか「やっぱり自分が元気じゃないと家族の元気にならない気がして。私がイライラしたりとかするのはやっぱ伝わっちゃうので。
井上「本当に勇気をもらえると思うので、ぜひリスナーの皆さんにも読んで頂きたいです」
