TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!
2月23日(木)放送後記
昔は道や施設など、どこにでもあった印象の「公衆電話」。しかし今では子どもから大人まで誰もが携帯電話やスマートフォンを持っている時代。
総務省によりますと、2020年3月末時点で一般公衆電話(緑やグレーの公衆電話)は、全国に約14万6000台。しかし20年ほど前の2002年には約58万4000台が設置されていたということなので、その数は1/4程度に。そして今後はさらに減っていくものとみられます。
このように数が減っているので当然、今の子どもたちが使う機会が減っているのは当たり前とも言えます。NTT東日本の「公衆電話に関する調査」によると「公衆電話を知らない、使ったことがない」という子どもは、あわせて84.3%もいるそうです。2017年12月の調査結果なので、今はもっと多くなっているかもしれません。
公衆電話を使うとき最初にすること
公衆電話の使い方、意外と忘れている方、いるんじゃないでしょうか。
公衆電話を使うときに最初にすることは「受話器を上げる」です。先にお金やテレカを入れても戻ってきてしまいます。 また公衆電話で使える硬貨は10円玉と100円玉。10円を複数枚入れた場合は、時間が余れば返金されますが、100円の場合はおつりがでませんのでご注意ください。
NTT東日本の「はじめての公衆電話キッズページ」
テレホンカードはどこで買えるのか

公衆電話といえば通話する際に使用する「テレホンカード」もセットで思い出すのではないでしょうか。このテレカが今、どこで買えるか知っていますか?
実は今も駅の売店やコンビニエンスストアなどで購入することができます。
災害時の通信手段として高まるニーズ
公衆電話自体の数は減少していますが、その一方で災害時の通信手段としてのニーズが高まっています。
公衆電話には2つの特徴があります。
1つが「災害時優先電話」という点。災害などの緊急時において電話が混み合い、通信規制が実施される場合であっても、通信規制の対象外として優先的に取り扱われます。
もう1つが「通信ビルからの給電」という点。NTT東日本や西日本の通信ビルから電話回線を通じて電力の供給を受けているため、停電時でも電話をかけることができます。
以上の点から、災害などの緊急時における有効な通信手段として今、再注目されています。
ここで注意したいのが公衆電話には「アナログ」と「デジタル」の2種類があるということ。ざっくりとした見分け方ですが、デジタルには液晶画面があり、アナログの場合は度
もしくは、受話器を上げたときにツーという発信音がするかどうかでも判断できます。デジタルの場合は上げたときツーと音がしますが、アナログは硬貨やテレカを入れたあとにツーと音がします。
また通常時の使用方法に違いはありませんが、災害時に無料化された際など、使用方法が異なります。
デジタル公衆電話の場合は硬貨やテレホンカードは不要なので受話器を上げ、そのまま電話番号をダイヤルすれば使えますが、アナログの場合は受話器を上げ、硬貨又はテレホンカードをいったん投入しなければ使えません。通話終了後、硬貨又はテレホンカードはそのまま返却されます。
公衆電話の場所についてはNTTのHPでも設置場所が検索できるので活用してみてください。
無料Wi-Fiスポットとしても使える

都内にある「公衆電話」の一部には、無料Wi-Fiを飛ばしているものがあります。これは東京都が外国人旅行者の利便性向上を目的にした取り組みで、電話ボックスに「TOKYO Free Wi-Fi」というステッカーが貼ってあります。もし急遽、Wi-Fiが必要になったときは電話ボックスを活用してみるのもいいかもしれません。
災害時などのイザというときのためにも、近所にある公衆電話の場所を確認してみてください!