TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』毎週月曜日~金曜日 朝6時30分から放送中!
8月8日(火)放送後記
毎日危険な暑さが続いていますが、いま街中で暑さを避けることができる涼みどころ=「クーリングシェルター」設置の動きが広がっています。
区の施設にクーリングシェルター・給水器
東京・北区で今年、涼みどころを設置したという北区立いきがい活動センター「きらりあ北」の副責任者・立花由紀子さんに伺いました。
北区立いきがい活動センター「きらりあ北」副責任者 立花由紀子さん
1階のロビーがカフェスペースになっているのでそこに、9月までが朝9時から夜7時までが涼みどころで、ご自由に入っていただける。
涼みどころとして開放、そして給水器を設置して、利用してもらおうということなんです。給水器はもちろん無料で、冷たい水か、常温の水か選ぶことができます。ただ給水器なので「マイボトル」が必要。今回取材した「きらりあ北」は運動もできる施設なので、運動に来た方がマイボトルに水を補充したり、持ち歩いていた飲み物が無くなった近所の方が、ここで水を入れて休んでいくといった使い方が多いそうです。取材に行った日も、慣れた様子で水を補充する方の姿、見られました。
墨田区 「薬局」もクーリングシェルターに
こういった涼みどころ・クーリングシェルターは自治体の施設だけでなはく意外なところでも取り組みが始まっています。その1つが「薬局」。墨田区のひばり薬局 薬局長 宮木佳那子さんのお話です。
ひばり薬局薬局長 宮木佳那子さん
薬局の中で休んでいただくのももちろんですし冷たいお水をお渡ししたり、もっと重症な方には経口補水液をお渡ししたり塩飴や冷たいタオルをお配りしています。周りが住宅街で、休める場所が少ないので、薬局を利用していただけたらと思いました。7月入って8月、今もすごく暑いので少しずつ活動を知っていただいて来ていただけるようになりました。息が荒くなっていたり、座っているときにもぐったりして姿勢がちょっと悪くなった方がいらっしゃったことはありました。薬局っていうと処方箋を持ってくる場所というのが1番の印象だと思うんですけど健康な方でも利用していただけたらな、処方箋なくても入っていいんだよ、というところから知っていただけたらなと思っています。

墨田区と区の薬剤師会が環境省のモデル事業に共同申請したもので、今年6月1日から区内31の薬局がクーリングシェルターとして開放されています。薬局の入り口には「すみだ ひと涼みスポット薬局」というのぼりが立っていて休憩できるというのが分かるようになっていました。

モデル事業費を利用して、こちらでは経口補水液の「OS1」などを全て無料で提供しているのですが、これが美味しく感じる時はミネラルや塩分などが足りていない状態で熱中症の危険がある状態でもあるそう。こういったアドバイスが聴けるのもいいなと感じました。
薬局のクーリングシェルター 利用者は
薬局のクーリングシェルターを利用した方に話を聞きました。
●「お水いただいています。うちの母も90歳なんですけど「薬局さんにこういうのがあるので休みたかったら行って」と言っています。
●「自転車でその辺を回っていて、薬局の目印ののぼりが見えたので入ることになりました。今OS1(経口補水液)いただきました。そこまで疲れてないかなと思ってたんですけど、実際に飲んだら美味しかったので、身体が潤ったのかなと思っています。暑い日が多いので、時々コンビニとかに逃げ込んだりしながら、渡り歩きながら目的地に向かうことが増えてきたなと思うんですけど、薬局だと安心ですし聞きたかったことも聞いたら教えてもらえると思うので、一番いいところだなと感じています。」

どうしても入りにくいという方もいると思いますが、入り口のボードには、国が示す暑さ指数を書いてあって、危険な暑さだと知らせることで気軽に薬局で休んでもらうよう呼びかける工夫も。さらに今後も取り組みの認知度を高めていきたいと話していました。地域の薬局で休めるのは体調の面でも安心ですし、あちこちに涼みどころが広がると助かりますよね。まだまだ暑い日が続きますが、うまく涼をとりながら過ごしていきたいですね。