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9月29日(金)放送後記

今回は『一般社団法人 日本壁装協会』の方々をお迎えして、壁紙のことをたくさん勉強していきます。まずは日本壁装協会 専務理事の平田航城さんです。

よろしくお願いいたしますします!

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本当に初歩的な質問で申し訳ないのですが、壁の装飾と書いて〝壁装〟なんですね。

壁を装飾するということは、日本の場合はそのほとんどが壁紙っていうことになるかと思います。壁紙を貼る職人さんは、いろいろな壁紙の素材、ビニールから織物、柄もの、それらをなんでも貼りますが、早く貼るだけじゃなく丁寧に、綺麗に仕上げる職人さんっていうのが一番求められるところですね。(平田さん)

壁紙を貼ることではやっぱり、綺麗っていうのが一番なんですね!

そうですね。やはりお住いになる方に一番心地よく住んで頂きたいので、それを目的にやっていただくのがベストだと思います。(平田さん)

新たな壁紙〝ワコアフリース〟を学ぼう!

なるほど。日本壁装協会のことをお聞きしたいのですが、どういった活動をされているんでしょうか?

弊協会は、製造される会社さんと販売される会社さんと、施工される会社さんの3社の団体が集まって、壁紙のいろんな情報とか管理とかいう形を任せていただいてる協会です。(平田さん)

安全に関する事業も行っているとお聞きしました。素人の私からしたら、壁紙と安全があまり結びつかないんですけども、どういった事業なんですか?

壁紙は装飾ではあるんですけど「建築基準法」がありまして、いわゆる建築の一環の商材であるので特に防火、火事の際など燃えにくい商品や、防火の基準に即した商品を作って、それを管理しています。それともう一つは、室内環境。20年ほど前に「シックハウス」、いわゆる室内環境の化学物質汚染が問題になりましたが、壁紙は表面材なので一時的に悪者扱いされたことがあったんです。
ですが壁紙は、元々JIS商品でありまして、その中でもホルムアルデヒドの放散量はごくわずか、検出しないぐらいでした。

そういう意味では、お住まいになられる方の安全というのは、防火と環境汚染ということで検査してもらってます。(平田さん)

新たな壁紙〝ワコアフリース〟を学ぼう!

続いて、日本壁装協会はいま1番推している壁紙について伺います。日本壁装協会 ワコアフリース委員会委員長の丸山知昭さん。そして副委員長の穂積正遠さんにお伺いします。

手軽に空間のイメージを変えられるとあって、壁紙リフォームのニーズはどんどん拡大していますけども、そのリフォームにおいて、課題があるということですが?

リフォームと一口にいっても住宅やその一部のほかにも、大型の商業施設やホテルもあります。
いずれにしても、リフォームをする際に、前に貼ってあった壁紙を剥がす作業がありますが、これがなかなか難しかったり、手間がかかることがあります。(丸山さん)

新たな壁紙〝ワコアフリース〟を学ぼう!

壁紙を貼り替えたいと言っても、上から貼るわけではなくて、まずは貼ってある壁紙を剥がす作業が要るわけですね。その課題を解決してくれる壁紙があるんですね?

はい、それが先ほどご紹介いただきました「フリース」という壁紙になります。壁紙は通常、裏に普通の紙を貼っておく必要があるんですが、この裏紙が壁紙を剥がす際に壁に残ってしまいます。ですが、フリースですと残ること無く剥がすことが出来ます。フリースはパルプの主原料と合成繊維を混ぜ合わせた、非常に強い紙です。(丸山さん)

剥がす作業に課題があるんですね。

そうか!例えばステッカーも剥がす時にちょっと残っちゃったりとか、破れちゃったりしますね!剥がす作業が大変っていうのはそういうことなんですね。

はい、それを解消したいというのがこのフリース壁紙になります。世界の壁紙市場では80%ぐらいがフリース壁紙ですが、日本ではまだまだ知られていない、というのが今の課題です。
今日はフリース壁紙のサンプルをお持ちしているので、安田さん、実際に剥がしてみてください。(穂積さん)

新たな壁紙〝ワコアフリース〟を学ぼう!

まずは一般的な、壁紙の裏が紙のものから剥がしますが… やはり壁に紙が残っちゃいます。

新たな壁紙〝ワコアフリース〟を学ぼう!

一方、壁紙の裏がフリース素材のほうが…剥がし心地が全然違います!スイスイ剥がれて、何も残っていません!

新たな壁紙〝ワコアフリース〟を学ぼう!

新築時の下地がそのまま出てくるので時間短縮にもなりますし、人件費削減にも繋がる素材です。(穂積さん)

新たな壁紙〝ワコアフリース〟を学ぼう!

壁紙を貼り替える際、もともとあった壁紙を剥がしやすい「フリース壁紙」の素晴らしさは分かりました。このフリース壁紙は、どこの国で誕生したんですか?

誕生したのはドイツです。日本では壁紙の貼り替えといいますと大体、プロの職人さんがやることと認識されていますが、ドイツを含む欧米、海外では比較的自分たちで貼ったり剥がしたりするDIYと認識されているようです。
やはり時代とともに、ドイツでも貼り替えする方が減ってきたっていう時代がありまして、それが2000年頃なんですが、そこからドイツの壁紙メーカー、糊メーカー、または紙のメーカーさんが一体となりまして、剥がしやすい新しい壁紙を作ろうということでフリース壁紙が誕生しました。(丸山さん)

そのために、日本壁装協会はどういった対応をとったんですか?

世界の市場に出回っているフリース壁紙は、名前はフリースという言葉を使っているんですが、一定水準でないものがかなり混じっているということがありまして、大きな特徴でもある壁紙が伸びたりすることの少ない、剥がしやすいというところの2点に対して、壁装協会として基準を作って、それに合格したものを、ワコアフリースと呼びましょう、というような規格を作りました。
ワコアフリースという名前で一定の水準以上である、という壁紙を皆さんにご提供することで、安心して使っていただきたいて、リフォームするときにも綺麗に履かせる、ということをある程度担保した商品になっています。

(穂積さん)

新たな壁紙〝ワコアフリース〟を学ぼう!

ワコアフリース!覚えておいた方がいいですね。是非、誰でも簡単に剥がすことができて、綺麗に貼れちゃうワコアフリースがどんどん広まって欲しいです。

今回のゲスト
日本壁装協会 専務理事 平田航城さん
日本壁装協会 ワコアフリース委員会委員長 丸山知昭さん
副委員長 穂積正遠さん

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