この日は、パンサー向井と火曜パートナー田中直樹(ココリコ)でお届け。
5月21日(火)のゲストは“伏線の狙撃手”として注目を集める若手ミステリー作家の浅倉秋成さん。

小説家になったきっかけや、幼馴染みで“元相方”のレインボー・ジャンボたかおさんとの思い出について伺いました!

小説家・浅倉秋成はレインボー・ジャンボの元相方!「圧倒的カリ...の画像はこちら >>

「伏線の狙撃手」と呼ばれるのは実は恥ずかしい!?

向井:この「伏線の狙撃手」って異名って…どんなお気持ちですか?

浅倉:ただひたすらに恥ずかしいです(笑)

向井:お笑いでもそうですけど、「伏線すごいね」って言われるのって、ちょっと恥ずかしいですよね。

田中:わかる気がします。

向井:面白いと思って書いたものにたまたま伏線として張り巡らされたのであって、「伏線張ってやるぞ~」ではないじゃないですか。(笑)

浅倉:「隠し味がいいよね~」みたいな。

向井:でも言ってもらえるならそれでも…っていう。

浅倉:最初の担当さんがどう本を売ろうかって時に「伏線だろ!」ってなって、なんの相談もなく、勝手にライフル握らされて(笑)

向井:狙撃手になってたんですか(笑)

小説家・浅倉秋成はレインボー・ジャンボの元相方!「圧倒的カリスマでした」

元相方・レインボーのジャンボたかおは「圧倒的カリスマ」

向井:浅倉さんって、学生時代にお笑いやってたんですよね?その時の相方が…

浅倉:今、レインボーってコンビのジャンボたかおっていう。

向井:びっくりしましたよね。

田中:びっくりですよ。

向井:レインボーってYouTubeとかでも大成功してる2人ですけど、そのジャンボたかおと…

浅倉:コンビでした。

向井:いつの時に出会ったんですか?

浅倉:小学校4年生の時に同じクラスになって。体もその時からすごく大きくて、小5の時には170あったと思うんです。僕はものすごく小さかったんで、色んな意味で見上げるような存在でしたね。

向井:その時からジャンボは人気者だったんですか?

浅倉:スターでしたね。

田中:そうなんややっぱ。

向井:クラスでも面白いやつって感じでしたか?

浅倉:僕らからしたらカリスマでした!圧倒的カリスマ。(ダウンタウン)松本さんですよね、そのクラスの(笑)

向井:ジャンボが言ったら何言っても面白いみたいな。

浅倉:「ジャンボが俺のいうことで笑った!」って感じでしたね(笑)

向井:そこから、中学高校までジャンボとコンビを続けてたんですか?

浅倉:高校から別々になったんですけど、なんとなく相棒感はあったんですよね。で、高校になると大会があったんですよ。今は「ハイスクールマンザイ」って名前になってるんですけど、当時は「M-1甲子園」って名前で。

向井:実は僕もでたことあるんですよ。

田中:本当!?

向井:M-1が始まったのが学生時代で、衝撃を受けて、お笑い好きな子は出てましたね。

田中:向井さんも同級生と?

向井:同級生と一緒にやりました。浅倉さんも目指してたんですか?

浅倉:大会目指して調整ってことではないんですけど、なんとなくあるけど出る?みたいな気持ちで。ジャンボは大学受験がAO受験であっという間に終わってたんですよ。で、暇になって、僕は一般受験なんで勉強しなきゃいけなかったんですけど、ちょっかいかけに来て、「なんかやろ~ぜ」って感じで。「じゃ大会って言ったらこれだね」って感じで出たって感じですね。

向井:当時のネタづくりってどんな感じでしたか?

浅倉:ただふざけ合ってるだけなんですよね。ジャンボが適当にボケて、自分が適当にツッコミを入れて、「これ面白かったね」って感じで台本を作っていって。不真面目でしたよね、所詮子供ですから。

向井:そのころは漠然とお笑い芸人になりたいなって思ってましたか?

浅倉:当時は結構強く思ってました。

小説家・浅倉秋成はレインボー・ジャンボの元相方!「圧倒的カリスマでした」

実は本アレルギーだった!誕生日プレゼントがきっかけで小説家の道に

向井:今の所、小説家になりそうな雰囲気0じゃないですか。

田中:お笑いに行きそうな感じですよね。

向井:例えば、この時期から本読むの好きとかあったんですか?

浅倉:全く読んでなかったです!

田中:え~!

浅倉:むしろアレルギーだったんですよね。ちっちゃい頃は難しい本読まなきゃダメだと思って。小学校5年生の時の夏休みの読書感想文で、友達が冗談で「吾輩は猫である」をお勧めしてきたんですよ。タイトルが柔らかいし、「猫さんの話なら絶対楽しいわ」と思って借りて帰ってきたんですけど、3ページ読むのに4日とかかかるんですよ。それで挫折して、そこから大学生までずっと本読まなかったんです。

向井:そこまで本読まなくて、どこで小説家になろうと思ったんですか?

浅倉:大学生の時に、デパ地下みたいなところでバイトしてたんですよ。

そのバイト先の先輩に、誕生日プレゼントで東野圭吾さんの小説をもらったんです。「本読めねえのにこんなのもらっちゃった」って思ってたんですけど、もらった手前読まないといけないから、家帰って読んだら、「読める!」「ちゃんと面白い!」ってなったんです。小5の夏目漱石で止まってたんで。

向井:あんなことになるなら本いいわってなってたのが。

浅倉:「読めるぞ!」ってなって。それで本屋の文庫本コーナーに行った時に「これどれ買ってもいいんだ!」って興奮して、それから本が好きになりました。

向井:それが大学生とかですよね?今の所、「本が読めるようになった」ってだけじゃないですか。(笑)そこから自分で書くようになったのはなんでなんですか?

浅倉:やりたい欲があったんでしょうね。お笑いの時もそうでしたし、「何かやりたい欲」はきっとあったんだと思うんです。あと、それの少し前の時期から「漫画描きたい欲」はあったんです。ジャンボも漫画大好きで、ジャンボの家行くと、トイレまで漫画がびっちりあるんですよ。

向井:へー。

浅倉:ただ絵が全然上手くならなくて、「俺、創作は無理だな」ってなった時に小説が読めるようになったんで、「書く方に回ってみようか」ってなった感じです。

向井:文章だったら表現できると。

浅倉:思い上がってみたんですよね。

向井:けどそれが結局当たったわけですから。

浅倉:ありがとうございます。

向井:その間にも、レインボーが売れていくのを見ていたわけですか?

浅倉:そうですね。本当にちょうど同じくらいのテンポで頑張れたと思いますね。

向井:ジャンボが有名になっていくにつれ、自分も賞取ったりとか。

浅倉:向こうの方が一気に売れてたら心折れてたと思います。言ってみれば元相方って括りですから。

田中:わかります。

浅倉:ちょうどいいペースでお互い頑張れたかなって思いますね。

小説家・浅倉秋成はレインボー・ジャンボの元相方!「圧倒的カリスマでした」