日本でも米軍向けラジオ局「FEN」が放送し、大変な人気を誇っていた音楽情報番組の「アメリカン・トップ40」。しかしそのDJを務めていたケイシー・ケイサム氏が、高齢でありながら行方不明となっている。
彼をめぐる家族間の法廷トラブルはようやく解決をみたところだが…。

極東米軍を対象とした放送局AFNがかつてFENと呼ばれていた時代に、大変な人気番組であった「アメリカン・トップ40」。日本の洋楽好きな中高年はコレで育ったと言っても過言ではあるまい。印象に残る独特の声で40年間DJとして、また声優や執筆家としても活躍し、2009年にショービズからの引退を発表したケイシー・ケイサム氏。そんな彼が現在行方不明になっていることが分かった。

ロサンゼルスのメディアKABC-TVが伝えているところによれば、現在82歳のケイサム氏は数年前からパーキンソン病を患っており、1980年に再婚した若い妻ジーンさん(59)が看病していた。
2人の間にはリバティさんという現在23歳の娘がおり、ケイサム氏が所有する豪邸に暮らしている。しかしケイサム氏には先妻のリンダ・マイヤーズさんとの間にも3人の子がおり、ケイサム氏の財産を管理する後見人の座をめぐり家族は激しく対立し、法廷トラブルへと発展していた。

ジーンさん、リバティさんのほかに後見人の候補として挙げられたのは、ケイサム氏の全盛期に生まれた先妻の子である娘のケリーさん(41)、息子のマイクさん(40)、娘のジュリーさん(38)。しかしケイサム氏の弟であるモウナーさん(77)を含め、ジーンさんは結婚以来こうした面々がケイサム氏に近づくことを忌み嫌ってきた。だが、このほど家庭裁判所は後見人に先妻の娘であるケリーさんを任命。「成人保護サービス(Adult Protective Service )」にケイサム氏の居場所についてすみやかに調査するよう依頼した。


ケリーさんはメディアに「裁判で負けると分かっていたため、ジーンがせめてもの抵抗として父を連れて逃亡しているのでしょう。場合によってはインドに脱出した可能性もあります」などと述べている。健康であった時にはどうにか保てていた両者の距離感や関係も、富を築いたケイサム氏が重い病に倒れた途端に狂い始めた。ジーンさんは先妻の子供たちの「ただ父親の健康が心配。会いたい」との言葉を、額面通りには受け止められなかったに違いない。

※ 画像はkhits.fmのスクリーンショット。

(TechinsightJapan編集部 Joy横手)