アレルギー疾患を持つ人は、日頃口にする食べ物に十分な注意を払っていることだろう。しかしこのほどケバブに含まれていたヨーグルトソースが原因で、知らずに口にした少女がショック症状を起こし死亡したことを英『Mirror』や『ITV News』などが伝えている。


今年3月5日、英ウィルトシャー州セエンドに暮らすクロエ・ギルバートさん(15歳)は、友人のフィービーさんとバース市内に買い物に出かけた。

午前11時半頃、フィービーさんとバスに乗りバースに着いたクロエさんは、午後1時半~2時の間にランチを摂ろうとケバブショップに立ち寄り、レタス、チップス、BBQソースがついたケバブを購入した。ところがベンチに座りケバブを口にした途端、クロエさんは気分が悪くなり震え出したため通行人らが横にならせようとしたが、嘔吐したという。

幼少期から牛乳アレルギーを抱えていたクロエさんは、常にエピペンと喘息の吸入器を持ち歩いていた。救急隊員が来るまでの間、誰かがクロエさんにエピペンを投与している。その後エア・アンビュランスでバースのロイヤル・ユナイテッド病院に緊急搬送されたが、午後3時35分に死亡が確認された。
サマセット・エイヴォン警察から連絡を受けた両親はすぐにクロエさんが搬送された病院へ駆けつけた。しかし娘は帰らぬ人となってしまい、突然の不幸によるショックは計り知れない。

クロエさんの遺体を解剖したデボラ・クック認定病理診断医は、「死因はケバブの中に含まれていたヨーグルトによるアナフィラキシーショックと嘔吐物を誤飲したことによるもの」と述べている。

ブリストルのエイヴォン検死官裁判所では、ピーター・ハロウィング検死官助手が「クロエさんの死は偶発的に起こった不幸な事故であり、両親の子育てを批判すべきではない」と語った。

クロエさんの両親は「あの日、娘と一緒にいた友人や通行人、周りの店のスタッフらができる限りのことをして娘を救おうとしてくれたことに心から感謝したい。娘はユーモアのセンスもあり、みんなに愛される人気者でした」と述べ、あまりにも突然に訪れた娘の死を悼んでいる。


画像は『Mirror Online 2017年6月16日付「Allergic teenage girl died after eating kebab not realising it had yoghurt sauce(Photo: PA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)