殺人犯の動機には金銭問題や人間関係など様々だが、このほどアメリカで女性を殺害しようとした男が「ゾンビの餌にされそうだったから」と話していたことが分かった。ハロウィンの時期に起きた奇妙な事件に人々の注目が集まったようだ。
『New York Post』『Aiken Standard』などが伝えている。

米サウスカロライナ州エイキン郡モネッタで10月26日の午前9時15分頃、女性が男に刺されたと通報があった。刺されたのはローズマリー・プレスリーさん(Rosemary Pressley)で通報を受けたエイキン郡保安官事務所の保安官が現場に駆けつけた。

刺した男は逃走しようとしたが、ほどなくして身柄を確保され、その場で逮捕された。男は同州在住のウィリアム・ベリー(William Berry、29)で、逮捕時に保安官に対して「彼女らが俺をゾンビの餌にすると脅したんだ」と言い、自分の身を守るためにローズマリーさんを刺したと訴えていたことが明らかになった。

ウィリアムは事件当日、薬物の摂取やアルコールを飲んだ形跡もなかったという。しかし彼は武器を所持し、暴力的な罪を犯したことと殺人未遂で逮捕され、その日のうちにエイキン郡拘留センターに保釈金の設定無しで拘留された。そんなウィリアムは、昨年12月6日にも第3級暴行・脅迫罪で逮捕されていた。

一方でウィリアムに刺されたローズマリーさんは、すぐに病院へと搬送されて治療を受けた。彼女の背中には複数回刺されたことで、5、6か所の刺し傷があったという。

今回ウィリアムがなぜ、ローズマリーさんにゾンビの餌にされると思い込んでいたのかは、詳しくは伝えられていないようだ。

一部のメディアはゾンビを主体とした海外ドラマ『ウォーキング・デッド(The Walking Dead)』の影響を示唆したが、2015年10月22日には、同ドラマの熱狂的なファンである男が友人を撲殺した事件が発生している
この男は「彼がゾンビ化しているため殺さなければ自分が殺される」と思い込んでいたという。

両事件は偶然にも10月に起こっているが、ハロウィンの時期はオカルトめいたものに影響を受けやすい人が多いのかもしれない。

画像は『New York Post 2019年10月30日付「Attempted murder suspect told cops victim tried to feed him to zombies」(Aiken County Detention Center)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
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