14日深夜放送の『あちこちオードリー』(テレビ東京)に、結成29年目になるお笑いコンビ・オアシズが登場した。女性芸人のパイオニア的存在だと紹介されたが、2人がコンビを結成した1990年代のバラエティ番組は容姿いじりが当たり前の時代だった。
光浦靖子は大学進学を機に上京したが、初めて観たお笑いの舞台で衝撃を受けたという。フリートークでは“貧乏”“頭が悪い”“ルックスが悪い”人たちが一番スポットライトを浴びて、ステージでヒーローになっている。一般の世界ではバカにされることが一番輝いているのだ。
若手芸人のネタ見せ番組『新しい波』(1992~1993年)にオアシズはコンビで出演していたが、同番組から選抜された芸人が起用されたバラエティ番組『とぶくすり-Hi[gh]-YAKU-』(1993年)には光浦しか出演できなかった。女性が出演するコントの題材は当時、合コンやナンパを題材にするものがほとんどだったため美人枠とブス枠それぞれ1名いれば十分で、「私と大久保さん、ブス枠に2人もいらなかったのかな」と光浦は話す。
「ババァ」「ブス」など一昔前まで当たり前のように女芸人らに浴びせられていた言葉を、今は深夜放送のバラエティ番組でもほとんど聞いたことがない。「なぜダメなんだろう」「言う方が悪者になっちゃうのかな」とオアシズの2人は寂しそうだが、MCの若林正恭が「現場で、もうウケないんですよ」と明かした。
(TechinsightJapan編集部 みやび)