“論破王”ことひろゆき氏は、過去にAKB48のルックスを「顔面偏差値48」などと評したことがある。そのひろゆき氏がAKB48の新番組『乃木坂に、越されました~AKB48、色々あってテレ東からの大逆襲!~』(テレビ東京)のMCに決まったため、初回放送前からSNSでAKB48メンバーに「顔面偏差値」発言の件を触れられて「まさか当人たちの耳に入ると思ってなかったもので…」と詫びる事態になった。
そんななか同番組の第2回が7月13日深夜に放送され、初めてMCのひろゆき氏が登場。AKB48と舌戦を繰り広げて次々と論破するのだが、一触即発で火花バチバチという空気ではなく指摘を前向きに捉えるメンバーもいたようだ。視聴者からはTwitter上でひろゆき氏に共感する声さえ見受けられたようにその言葉はアイドルに限らず参考になるところがあった。そんなひろゆき氏とコラボすることで、AKB48はこれから大逆襲できるのだろうか。

『乃木坂に、越されました』第2回における論破合戦で、ひろゆき氏を論破して見せた大西桃香(AKB48チーム8・奈良県代表およびAKB48チーム4兼任)は「AKB48は48人ではなく100人弱」だとアバウトにアピールしたことを反省して、オンエア後にTwitterで「正確にはAKB48は 総勢91人です!」と補足した。それにひろゆき氏が「そんなに居たら、出番がないままの子達がいっぱい居そう…」とコメントしたところ、大西は「だからこそ 1人1人フューチャーされるチャンスのあるこの番組を盛り上げて…アイドル以外の素の部分を見ていただけるよう頑張るのです!」と訴えており、「引き続きよろしくお願い致します」とひろゆき氏に対する信頼感さえうかがわせた。


AKB48はここのところ乃木坂46をはじめ坂道シリーズに比べてバラエティ番組で活躍する機会が少ない。大西は「歌って踊る姿ももちろんいいけど、中身を知ってもらえないと好きの深い部分まで到達するのは難しい」と考えており、「今のAKB48にとって この地上波新番組の存在は大きいよね」と『乃木坂に、越されました』の意義を見出しているようだ。Twitter上では「AKBをまあまあ知っている」という視聴者が「この番組は結構面白い。ひろゆきをMCにしてやってるのが凄い新鮮」とつぶやけば、AKB48グループと坂道シリーズが好きな柏木由紀ファンから「ひろゆきさんの意見は本当に正論で、とっても勉強になりました! これを活かして、AKB48が乃木坂を越すように頑張って欲しいです!」という声があるなか、「AKBに強いブレーンがついたみたいです」と見る乃木坂ファンもいた。ひろゆき氏の「言われなければやらないようではダメ、独自にやりはじめることが大事」、「実はビジュアルはあまり関係がなく、何かを努力しているということがちゃんと見えるようにした方が良い」などのアドバイスは多くに響いたようである。

遡れば2011年6月、ひろゆき氏はTwitterで「解散とか総選挙とか話題になっているので、AKB48の話かとおもったら、現実の政治の話だった」、「金持ちの誘導が可視化とか、AKBのほうが透明性も上ですね」とツイートして反響を呼んだ。
AKB48選抜総選挙と政界の総選挙を比較したわけだが、良くも悪くもAKB48について以前から関心はあったことが分かる。一方でこのたび、ひろゆき氏が新番組のMCに決まるとスタジオにいたAKB48メンバーが「このひとめちゃ怖い!」、「論破されるよ!」と警戒したり、論破合戦のなかでひろゆき氏がたびたび口にする「うんこ」発言を例に挙げて質問するなどひろゆき氏に興味があるメンバーが少なからず見受けられた。AKB48の『失恋、ありがとう』(2020年3月発売)でセンターを務めた山内瑞に至っては、論破するどころか「お話を聞いて、これからもっと自分を知りたいと思いました」と納得したほどである。水と油のように言われたAKB48とひろゆき氏だが、当初の評判ほど反発しあう感じではなく意外に相性は良いのかもしれない。

ちなみに予告映像によると、次回はメンバーの楽屋にカメラを仕掛けて隠し撮りするという。論破合戦から実践に入っていよいよ企画が進む中、大西桃香が期待するように「AKB48のアイドル以外の素の部分」を知ってもらえるだろうか。
ひろゆき氏の関わり方を含めて今後の展開が楽しみだ。

画像は『大西 桃香 2021年7月14日付Twitter「#AKB48の大逆襲 AKB48は48人ではないです!」』『乃木坂に越されました~AKB48、色々あってテレ東からの大逆襲!~ 2021年7月13日付Twitter「今夜25:35(深夜1時35分)から放送です!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)