BPO(放送倫理・番組向上機構)が8月に「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」を審議対象にすると公表したことにより、お笑い芸人たちの間で「コンプライアンス」とどう向き合うかを語る場面が増えた。そんななか江頭2:50と出川哲朗が1年を締めくくるようなパフォーマンスを披露したところ芸人たちから歓声と拍手が沸き、Twitter上でも「一線級のリアクション芸を見た」などの反響を呼んでいる。


12月30日放送の『アメトーーク!年末5時間40分SP』(テレビ朝日系)で「アメトーーク大賞2021グランプリ」発表前、恒例となったゲストの江頭2:50がVTRメッセージで登場。8月に雨上がり決死隊を解散したMCの蛍原徹に向けて「何で俺に相談なしに解散しちゃうんだよ!? 悲しいぜー!」と呼びかけてから本題に入り、「今年はいろいろ大変だったけど、みんなを明るくさせるVTRを盟友と撮ってきたから!」と紹介した。

スタジオゲストでもある出川哲朗とコラボして、12月に静岡県の山中にある広大な土地で行ったロケだという。江頭は上半身裸に黒タイツといういつもの出で立ちで、出川は赤いつなぎを着ていた。出川が車の屋根に乗って地面に仕掛けられた火薬が爆発する中を突き進み、江頭がスタンバイして待っている逆バンジーの発射ボタンを押すことで、空中高く吊された大きなくす玉に江頭が体当たりして割るというスタントマン顔負けのパフォーマンスだ。

芸人たちがVTRを見ながら歓声をあげて拍手すれば、女優の広瀬アリスも「もっと行って!」「すごーい!」と引き込まれていた。
蛍原は見終わって「これは出川さん、ちょっと感動しますね!」とひな壇の出川本人に率直な感想を伝え、後藤輝基(フットボールアワー)小杉竜一(ブラックマヨネーズ)も「なんかいいすよね」、「ぐっときますね」と言葉少なにコメントしており胸が熱くなったようである。

江頭2:50と言えば2018年5月に『アメトーーク!』で江頭の特集を放送した際、選りすぐりのVTRを映したところ芸人たちから「あんなの放送していい時代があったの?」という声が漏れた。別室で見ていた江頭はそれに対して「危ないことするのが芸人でしょ! コンプライアンスなんか要らないんだよ!」と発言して話題になったものだ。

一方の出川哲朗は、このたび江頭とコラボしたことについて「尾形とか瀬下が頑張ってるけど、俺たちもまだ頑張りたいな」と意気込みを吐露した。尾形貴弘(パンサー)瀬下豊(天竺鼠)はここのところ体を張ったリアクション芸で人気を集めているからだろう。パンサー尾形は出川の言葉に恐縮して「背中が大きいすよやっぱり!」と感服した。
12月25日に放送された『お笑いアカデミー賞2021』(TBS系)では尾形が最優秀福男芸人賞を獲得して、勝負を挑んだレジェンド芸人の出川を破っていただけに感慨深い。

視聴者からはTwitter上で「アメトーークのラストの出川と江頭の企画なんか良かったなぁ」、「出川さんと江頭さんの企画に涙。来年もガッペ幸せに笑おう」と反響があるなか「めちゃくちゃかっこよかった。漢を見せてもらった。カースタントからの逆バンジーからの大爆発、一発で決めちゃうあたり流石持ってらっしゃる」や「逆バンジー、爆破は、懐かしさ古さにも新鮮」という声が見受けられた。

画像2枚目は『エガちゃんねる EGA-CHANNEL 2021年12月31日付Instagram「年越しカウントダウン生配信」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)