事故があったのは2018年11月18日の深夜2時頃で、ルーベン・マクナルティ君(Reuben McNulty)が6歳ほどのスタッフォードシャー・ブル・テリアのオス“ドッティ(Dottie)”に襲われた。
事故当時、ルーベン君はソファーの上に置かれた小さなクマの形のベビーベッドに寝ており、母エイミー・リッチフィールドさん(Amy Litchfield)は睡眠薬を飲んで隣で眠っていた。また父ダニエル・マクナルティさん(Daniel McNulty)は家の外でたばこを吸っていた。
ドッティは母子と同じ部屋の犬用ベッドで大人しくしていたが、ダニエルさんが部屋に戻ると血まみれで、口の周りについた血を舐めていたという。
当時の緊急通報の記録では、ダニエルさんがオペレーターに「パートナーが寝ている間に、うちのクソ犬が息子を襲ったようだ…。
ルーベン君は頭部を23か所も噛まれており、脳や脊柱、頭蓋骨に重い怪我をして事故から約3週間後の12月13日に亡くなった。生命維持装置を外して3日後のことだった。
法獣医学の専門家サイモン・ニューベリー氏(Simon Newbury)は、審問で「ドッティはルーベン君の泣き声か何らかの動きに反応し、小さな獲物か音が出るおもちゃと間違えた可能性がある。
エイミーさんは2頭のスタッフォードシャー・ブル・テリアを誕生直後から育てており、2頭はそれまで攻撃的な態度を見せたことは一度もなかったそうだが、事故後に安楽死されている。
実はソーシャルワーカーが、ルーベン君が生まれる前から「犬と赤ちゃんだけにしないように」と警告していたが、一家のもとを何度か訪ねたことがある助産師やソーシャルワーカーは「赤ちゃんのそばにいた2頭を引き離したことが度々あった。事故が起きる6日前もそうだった」と明かし、ルーベン君の両親が「2頭は大丈夫」と過信し、警告をしっかりと受け止めていなかったと指摘する声があがっていた。そしてルーベン君の死後、ダニエルさんとエイミーさんは育児放棄の容疑で一度は逮捕されたが、2020年12月に不起訴処分となっていた。
検視官のサイモン・ミルバーン氏(Simon Milburn)は、事故当時ルーベン君が両親の監視下に置かれていなかったことを指摘するも「これは故意ではない。
すでに事故から3年以上が経過し、エイミーさんとダニエルさんは別々の人生を歩み始めているそうで、ルーベン君の祖母は「これでやっと前に進むことができる」と安堵の言葉を残している。
なおこのニュースには、「心が痛む。またかという気持ち」「スタッフォードシャー・ブル・テリアは飼うべきでない」「どんな種の犬でも、新生児と一緒にしてはダメ。犬は嫉妬するからね」「なぜソーシャルワーカーの警告を真に受け止めなかったのか」「無実となっても、両親はずっとトラウマを引きずって生きていかなければならない」「悲しい事故」「どんなにフレンドリーな犬でも、何をするか分からないということを忘れてはならないね」といったコメントがあがっている。
画像は『The Mirror 2022年1月11日付「Newborn baby savaged to death by family dog after mum fell asleep on sofa」(Image: Facebook)』『The Sun 2022年1月11日付「SAVAGED Newborn boy mauled to death by family’s Staffordshire Bull Terrier that bit his head ’23 times thinking he was a TOY’」(Credit: Refer to Caption)(Credit: Social Media - Refer to Source)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)