英王室エリザベス女王(96)が現地時間8日、静養先のバルモラル城で亡くなった。多くの著名人が哀悼の意を表する中、エリザベス女王の“友人”パディントンベア(くまのパディントン)もSNSに追悼メッセージを投稿すると、シンプルでありながら心のこもった言葉に多くのフォロワーが涙を流した。


今年6月4日、エリザベス女王の即位70周年を祝するコンサート「Platinum Party at the Palace」のオープニングで、誰も予想できなかったパティンドンベアとのコメディビデオに出演し、多くの視聴者を喜ばせていた。女王とパティンドンベアはマーマレードサンドイッチが好きだということで意気投合し、また女王はティーカップを銀のスプーンで叩いて英ロックバンド・クイーンの『We Will Rock You』のビートを一緒に刻み、ユニークな方法で祝典を盛り上げた。

エリザベス女王の友人であるパディントンベアは女王の崩御が発表された後、Twitterの公式アカウントで追悼メッセージを投稿した。そのツイートはたった5つの単語だった。

「女王様、全てのことに感謝します。(Thank you Ma’am, for everything)」

この投稿はフォロワーの琴線に触れ、わずか3時間で45万件近くの「いいね」(現在は98万件超)を獲得したと英メディア『LancsLive』が伝えており、このようなコメントが寄せられている。


「今日はパディントンベアで泣くことになるとは思わなかったよ。」
「このツイートだけで、私は鼻水まみれになった。」
「なんでパディントンベアの一言だけで、こんなにも胸を打つのだ…。」
「パディントンベア…6月のプラチナジュビリーのお祝いでエリザベス女王とお茶会をした時の最後の言葉と同じ。泣けるわ。」


今回パディントンベアがTwitterに投稿したのは、「Platinum Party at the Palace」のオープニングで女王と共演したビデオにて最後に言った言葉と同じもので、エリザベス女王へ心からの敬意を表している。

ビデオでは、エリザベス女王の英国の歴代君主として最長の70年という記録的な治世についてパディントンベアは祝福し次のように感謝の意を述べた。

「ジュビリーおめでとうございます、女王様。そして全てのことに感謝します。(Happy Jubilee Ma’am. And thank you. For everything)」

またビデオ内で女王の紅茶を飲み干し、ケーキをうっかり手でつぶしてクリームを飛ばすなど食事を台無しにしたパディントンベアは、被っている帽子を脱いで緊急時の備えとして常に隠し持っているというマーマレードサンドイッチを女王に勧めた。
すると女王も自分のバッグを開けて、「私もですよ。いつもここに入れていますよ」とバッグからサンドイッチを取り出すというユーモアあふれる演技で視聴者を魅了した。ビデオは当初、王室のメンバーには秘密にされていたが、ジョージ王子シャーロット王女は特に気に入ったようで、曾祖母の演技を見て喜んでいたという。

機知に富み、偉大でありながら、ユーモアのセンスに溢れ、誰からも愛されたエリザベス女王。そんな女王の姿はこれからも人々の心の中に生き続けるだろう。



画像2、3枚目は『Paddington 2022年9月8日付Twitter「Thank you Ma’am,」』『Paddington Bear 2022年6月21日付Instagram「How many of these Paddington facts do you know?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 雨宮瑠亜奈)